Skip to main content

カップウィズハンドルの実例6選|その後やトレードのコツを解説!

カップウィズハンドルの実例6選|その後やトレードのコツを解説!

カップウィズハンドルは、価格の上昇シグナルを示す代表的なチャートパターンとして知られています。

しかし、「本当にこのパターンで価格が上昇するのか?」「実際に綺麗なカップウィズハンドルは形成されるのか?」といった疑問を持つトレ-ダーもいるのではないでしょうか?

結論として、実際の相場でも綺麗なカップウィズハンドルが形成されて価格が上昇することはありますが、決められたパターン通りにならない場面も少なくありません。

この記事では、カップウィズハンドルの成功パターンや失敗パターンについて実例をもとに紹介し、トレードの精度を高めるためのコツまでも以下の項目で解説します。

  • カップウィズハンドルとは
  • カップウィズハンドルの実例とその後6選
  • カップウィズハンドルの実例から読み取るトレードのコツ
  • カップウィズハンドルの練習はFunded7で
  • まとめ

カップウィズハンドルとは

カップウィズハンドル(Cup With Handle)とは、株式投資家「ウィリアム・J・オニール」が提唱した、価格の上昇シグナルを示すチャートパターンです。

その名の通り、価格が底を固めてU字型の形状を作る「カップ」と、一時的な調整が入った後に上昇して作る「ハンドル」の2つの部分から構成されます。

カップウィズハンドルのイメージ図

カップウィズハンドルの水平線はブレイクした後、基本的に水平線からハンドルの値幅分上昇することがセオリーです。

また一般的にカップウィズハンドルは上昇のチャートパターンとして知られていますが、形状を上下ひっくり返した売りのパターンで使われることもあります。

カップウィズハンドルの実例とその後6選

カップウィズハンドルの実例とその後どうなったのかを、以下のパターン別に見ていきましょう。

  • 買いのカップウィズハンドルが成功した実例
  • 売りのカップウィズハンドルが成功した実例
  • カップウィズハンドルが失敗した実例

買いのカップウィズハンドルが成功した実例

買いのカップウィズハンドルが成功した実例として、以下の2つを紹介します。

  • 2021年11月4日〜11月16日のドル円の1時間足
  • 2018年1月〜2019年6月のゴールドの週足

2021年11月4日〜11月16日のドル円の1時間足

2018年11月4日〜11月16日の約2週間にかけて、ドル円の1時間足で買いのカップウィズハンドルが形成されました。

カップウィズハンドル完成後、セオリー通りハンドルの値幅分上昇をしていることが分かります。

カップウィズハンドルが抑えられていたレジスタンスラインには何度も価格がタッチしていることからも、だましとして終わる可能性は低かったと判断できます。

2018年1月〜2019年6月のゴールドの週足

2018年1月〜2019年6月にかけて、ドル建てゴールドは週足上で大きな買いのカップウィズハンドルを形成しました。

カップウィズハンドルが完成後、セオリー以上の急上昇をして1年間で約700ドルの上昇をみせました。

2025年2月現在もカップウィズハンドルが形成された1,300ドル付近台まで価格が返ってきていないことから、セオリー通りに利益確定をすることが必ずしも正解ではないと分かります。

売りのカップウィズハンドルが成功した実例

売りのカップウィズハンドルが成功した実例として、以下の2つを紹介します。

  • 2024年5月〜8月のイーサリアムの週足
  • 2025年2月13日のユーロドルの5分足

2024年5月〜8月のイーサリアムの週足

2024年5月〜8月にかけて、ドル建てイーサリアムの週足は売りのカップウィズハンドルを形成しました。

チャートパターン完成後、ハンドルの値幅分下落をみせました。

高値圏で形成されていたこと、またカップとハンドルのバランスがよく形も綺麗なことがセオリー通りに価格が下落した要因として考えられます。

2025年2月13日のユーロドルの5分足

2025年2月13日の午後0時〜9時にかけて、ユーロドルの5分足で売りのカップウィズハンドルが形成されました。

5分足のような短期足で形成されたカップウィズハンドルは、だましになりがちです。

しかし、綺麗にチャートパターンが完成した要因として、ハンドル部分にチャートパターンが形成されていたからだと考えられます。

ハンドル部分で同じく売りシグナルである「ダブルトップ」が形成された後、大陰線が発生して下落しました。

カップウィズハンドルが失敗した実例

カップウィズハンドルの形成が失敗して「だまし」となったパターンとして、以下の2つを紹介します。

  • 2025年2月6日〜2月7日のユーロドルの15分足
  • 2025年1月〜2月のポンド円の4時間足

2025年2月6日〜2月7日のユーロドルの15分足

2025年2月6日〜2月7日にかけて、ユーロドルの15分足で買いのカップウィズハンドルが形成されました。

カップウィズハンドルが完成後、シグナルとは反して下落に転じており買いエントリーをしていれば損切りとなっている場面です。

だましとなった理由として、カップとハンドルのバランスがいびつで形が綺麗でないこと、そして相場の大局では下落トレンドが続いていた点が挙げられます。

2025年1月〜2月のポンド円の4時間足

2025年1月〜2月の約1ヵ月にかけて、ポンド円の4時間足で売りのカップウィズハンドルが形成されました。

カップウィズハンドルが完成後、一時的に下落を見せたものの、すぐに反発してカップウィズハンドルが形成された価格帯に戻りました。

だましとなった要因として、日足で重視されているサポートラインがいまだ強く機能していた、形が綺麗でなかったなどが考えられます。

カップウィズハンドルの実例から読み取るトレードのコツ

commercial 5772300 1920これまで紹介した6つの実例をもとに、カップウィズハンドルを使ったトレードの精度を高めるためのコツとして以下の4つを解説します。

  • 形が綺麗であるかどうか注目する
  • 形成された時間足と相場状況を確認する
  • エントリーと損切りはハンドルを基準にする
  • 利益の確定位置は柔軟に変える

形が綺麗であるかどうか注目する

カップウィズハンドルが成功しやすいかどうかを判断する上で、綺麗な形でチャートパターンが形成されているかは非常に重要です。

綺麗な形のカップウィズハンドルの見極め方は、以下の3つです。

  • カップ部分がなだらかなU字型を描いているか
  • ハンドル部分の横の長さがカップ部分と比べてコンパクトか
  • カップ部分の押しや戻りがカップ部分の50%以内に収まっているか

上記に加えて、ハンドル部分で売買シグナルをさらに根拠づけてくれるチャートパターンが形成されると成功確率がさらに高まります。

カップ部分がV字のように急落・急騰していたり、ハンドルが極端に長かったりするとだましに遭う確率が高まるので注意しましょう。

形成された時間足と相場状況を確認する

カップウィズハンドルが形成された時間足と、現在の相場環境を照らし合わせることも、トレードの成功率を高めるポイントです。

具体的には、日足や週足などの長期足で形成されるカップウィズハンドルは信頼性が高く、分足のような短期足で形成されるものはだましとなる可能性が高いです。

また、カップウィズハンドルのパターンが相場の大局と噛み合っているかどうかも重要なポイントです。

大局が下落トレンドにもかかわらず、買いのカップウィズハンドルが形成された場合、期待した上昇が続かない可能性が高いです。

カップウィズハンドルが形成された場合は、チャートパターンを確認できた時間足と相場状況の確認を忘れないようにしましょう。

エントリーと損切りはハンドルを基準にする

カップウィズハンドルの典型的なエントリーポイントは、ハンドルの上値や下値をブレイクしたタイミングですが、時にだましに巻き込まれてしまう可能性があります。

したがって、ハンドル部分を基準にエントリーと損切りを設定することがおすすめです。

ハンドル部分でエントリーをすると、有利な建値でポジションを保有できつつ、だましに遭う可能性も抑えられます。

ただしハンドル部分でエントリーをするためには、チャートパターンが形成されるであろうという予測が必要になります。

ハンドル部分が綺麗な形か、ハンドルの中で別のチャートパターンも形成されているかにも注目しましょう。

利益の確定位置は柔軟に変える

利益確定のタイミングは固定せず、市場の状況やチャートパターンの形成時間に応じて柔軟に変えることが利益を伸ばすコツです。

例えば、ゴールド週足の例を見ても分かる通り、長い時間をかけて形成されたチャートパターンほどブレイク後の上昇幅も大きくなる傾向があります。

また上位足で意識されているサポートラインやレジスタンスラインを突破すると、セオリー以上の大きな価格変動につながるケースもあります。

大きな値幅を狙えそうな局面では、トレーリングストップや部分利確を活用して、さらなる利益を狙うとよいでしょう。

カップウィズハンドルの練習はFunded7で

まとめ

本記事では、カップウィズハンドルの実例をもとに、トレードの精度を高めるためのポイントまで詳しく解説しました。

実際の相場では、セオリー通りのカップウィズハンドルが出現することはありますが、決められたパターン通りにならない場面も少なくありません。

したがって綺麗な形を見極めたり、時間足や相場の大局と照らし合わせたりすることは、カップウィズハンドルを使ったトレードでは欠かせません。

今記事で紹介したコツを意識して、実際の相場でカップウィズハンドルを試してみてトレードスキルを向上させていきましょう。


カップウィズハンドルが失敗しがちな3つの条件|損切りの見直し方も紹介

カップウィズハンドルが失敗しがちな3つの条件|損切りの見直し方も紹介

カップウィズハンドルは、長期的な下落トレンドからの回復を示すチャートパターンとして多くのトレーダーに知られています。

しかし実際の相場を見てみると、カップウィズハンドルが形成されたのに下落した、ネックラインをブレイクしたものの上昇が続かないといった、失敗が起こることがあります。

この記事では、カップウィズハンドルが失敗する原因をパターン別に分け、それを回避するための方法などについて以下の項目で詳しく解説します。

  • カップウィズハンドルは失敗することがある
  • カップウィズハンドルが失敗しやすくなる3つの条件
  • カップウィズハンドルの失敗を助けてくれるインジケーター
  • カップウィズハンドルの失敗を想定した損切り設定
  • カップウィズハンドルの練習はFunded7で
  • まとめ

カップウィズハンドルは失敗することがある

カップウィズハンドルとは、長期的な下落トレンドからの回復を示すチャートパターンです。

実際にドル建てゴールドでは、2011年に天井をつけた後、2014年まで下落相場が続きました。

2014年~2018年までは方向感がないレンジ相場となっていたものの、週足上で大きな買いのカップウィズハンドルを形成したことをきっかけに大きな上昇を遂げました。

しかし、実際の相場ではカップウィズハンドルが形成されたにもかかわらず、失敗(だまし)に終わるケースもあります。

例えば、2025年2月6日〜2月7日にかけて、ユーロドルの15分足でカップウィズハンドルが形成されましたが、シグナルとは反して下落に転じました。

このようにカップウィズハンドルが形成されたからといって、必ずしも上昇トレンドのきっかけになるわけではないことに注意しなければならないのです。

実際の相場で起きたカップウィズハンドルの成功例、実際例については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

カップウィズハンドルの実例6選|その後やトレードのコツを解説!

カップウィズハンドルが失敗しやすくなる3つの条件

カップウィズハンドルが失敗しやすい条件について、以下の3つを解説します。

  • 相場のトレンドとシグナルの方向が合っていない
  • カップウィズハンドルの形が綺麗ではない
  • 材料がなく出来高が伴っていない

相場のトレンドとシグナルの方向が合っていない

カップウィズハンドルが示す売買シグナルの方向が、現在の相場のトレンドと合っていないと失敗する可能性が高まります。

例えば週足レベルで下降トレンドが続いている中、1時間足でカップウィズハンドルが形成された場合、短期的には上昇の動きが見られても、すぐに戻り売りに押されてしまいます。

実際に先ほど失敗例として紹介したユーロドルでは、長期的に下落トレンドが続いている中でカップウィズハンドルが形成されました。

対処法

カップウィズハンドルが形成された時間足よりも上位の時間足における市場の流れを見て、カップウィズハンドルのシグナルと一致しているかを確認することが重要です。

1時間足で形成されたなら日足、4時間足で形成されたなら週足など、2つ上の時間足を目安に確認しておくことがおすすめです。

また、期待するトレンド転換の時間足とカップウィズハンドルの大きさが釣り合っているかに注目することも重要です。

日足レベルなどの長期トレンドの転換を狙うのであれば、日足レベルで大きなカップウィズハンドルが形成される必要があります。

カップウィズハンドルの形が綺麗ではない

価格がチャートパターンのセオリー通りに推移するためには、チャートパターンの形成過程でトレーダーの心理がうまく噛み合う必要があります。

しかしチャートパターンの形が綺麗でないとトレーダーによって解釈が変わるので、失敗しやすい傾向にあります。

例えば、以下の画像のような右肩上がりのカップウィズハンドルは、見方によっては下落シグナルとなる「上昇ウェッジ」と捉えることもできるのです。

対処法

カップウィズハンドルの形状が綺麗かどうか、以下の項目をもとに事前にチェックすることでだましに遭うリスクを抑えられます。

  • カップ部分がなだらかなU字型を描いているか
  • ハンドル部分の横の長さがカップ部分と比べてコンパクトか
  • カップ部分の押しや戻りがカップ部分の50%以内に収まっているか
  • ネックラインが急角度な斜めでないか

材料がなく出来高が伴っていない

カップウィズハンドルのネックラインを突破してトレンドを形成するためには、その価格変動に出来高が伴っている必要があります。

したがってブレイクとともに出来高も上昇していないと、一時的な価格変動に終わり、その後すぐに失速することが多いのです。

例えば以下のチャートでは、ネックラインを突破した際に大きく出来高が上昇していることが分かります。

対処法

カップウィズハンドルのブレイクアウトが本物かどうかを見極めるためには、出来高とブレイクアウトの原因を慎重に分析することが重要です。

まず、ブレイクアウトの出来高が直前の平均出来高と比較して明らかに増加していると、だましでない確率が高まります。

次になぜ出来高が増加しているのか、ファンダメンタルズ分析で材料を確認します。

例えば、株価チャートにおけるカップウィズハンドルが上昇ブレイクした場合、政策金利が引き下げられた、経済に期待できる好材料が出てきたなどがあれば信頼性が高いです。

このようにテクニカル分析のみに注目するのではなく、ファンダメンタルズ分析を使って要因を分析することが失敗を避ける高めるコツです。

カップウィズハンドルの失敗を助けてくれるインジケーター

カップウィズハンドルの失敗を避けるためには、インジケーターと組み合わせることがおすすめです。

カップウィズハンドルが示す売買シグナルと同じシグナルをインジケーターでも確認することができれば、トレードの根拠がより強まります。

カップウィズハンドルと相性がいいインジケーターとして、以下の3つが挙げられます。

  • 移動平均線
  • MACD
  • RSI

例えば、以下のチャートではカップウィズハンドルがブレイク後、価格が移動平均線を超えて推移し続けているので本格的な上昇トレンドだと判断することができます。

今回紹介した3つの中から、普段使い慣れているインジケーターを選んで組み合わせてみましょう。

MACDについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫MACDを理解できる完全ガイド|見方や使い方をわかりやすく解説!

カップウィズハンドルの失敗を想定した損切り設定

一般的には、カップウィズハンドルのネックラインブレイク後にエントリーをして、そのネックラインの少し下の価格帯に損切りを設定します。

しかしネックラインの少し下だと、最も多いブレイク後のダマシによって損切りとなる可能性が高いのです。

したがって、以下のような位置に損切りを設定することが失敗を避けるために役立ちます。

  • カップの底
  • ハンドルの底

カップの底やハンドルの底に設定をしておくと、ネックライン付近の価格変動によるノイズに巻き込まれる可能性を下げられます。

カップの底とハンドルの底のどちらを基準にするべきか?

カップの底とハンドルの底に損切りを設定することには、それぞれメリットとデメリットがあります。

ハンドルを基準にする場合、損切りまでの値幅が少なくなるのでリスクリワードを高められるものの、ダブルボトムのような形になると損切りとなってしまいます。

一方でカップを基準にする場合、リスクリワードは低くなるものの、明確にトレンドが崩れるまでは損切りになることはありません。

したがって、カップウィズハンドルの形成に明確な自信がある場合は「ハンドルの底」、明確なトレンド転換を基準に損切りをする場合は「カップの底」に設定するとよいでしょう。

カップウィズハンドルの練習はFunded7で

まとめ

この記事では、カップウィズハンドルが失敗する原因や、それを回避するための方法について詳しく解説しました。

カップウィズハンドルは、相場の上昇転換を示唆する強力なチャートパターンですが、必ず成功するわけではありません。

特に相場のトレンドとシグナルが合っていない、形が不明瞭である、出来高が伴わないなどの要因があるとダマシに終わる可能性が高まります。

したがって、トレンドの確認や出来高の分析、適切な損切り設定が必要不可欠です。

今記事で紹介したポイントを参考にしながら、カップウィズハンドルを自分のトレードルールに組み込んでみてください。


下降ウェッジとは?だましを回避するための5つのコツも紹介!

下降ウェッジとは?だましを回避するための5つのコツも紹介!

上昇シグナルのチャートパターンとして多くのトレーダーに知られているのが「下降ウェッジ」です。

下降ウェッジとは、価格が徐々に安値と高値を切り下げながら三角形を作るチャートパターンであり、上限のトレンドラインをブレイクすると上昇トレンドへ繋がります。

ただし実際の相場では、下降ウェッジをブレイクしたのにすぐに下落するなどの「だまし」が発生するケースも少なくありません。

またディセンディングトライアングルや三角持ち合いと混同してしまい、間違った判断から損失につながってしまうこともあります。

この記事では、下降ウェッジの基本的な形や特徴をはじめ、他のチャートパターンとの具体的な見分け方、実際に下降ウェッジを使う際のコツなどを以下の項目で詳しく解説します。

  • 下降ウェッジとは何か?
  • 下降ウェッジには2パターンある
  • 下降ウェッジを使った取引のセオリー
  • 下降ウェッジにはだましも存在する
  • 下降ウェッジのだましを回避するための5つの方法
  • 下降ウェッジの練習はFunded7で
  • まとめ

下降ウェッジとは何か?

下降ウェッジとは、価格が徐々に安値と高値を切り下げながら、トレンドライン同士が先端に向けて収束していくチャートパターンです。

下降ウェッジにおける上のトレンドラインを相場価格がブレイクすると、上昇トレンド発生のシグナルとなります。

下降ウェッジを見る際のポイントとなるのが、チャートパターンの形成過程では下降トレンドに見えるものの、最終的にトレンドラインを上方向へブレイクする点です。

ボラティリティが縮小する中、下降トレンドだと考えているトレーダーの思惑に反してトレンドラインを上方向にブレイクすると、売りポジションの損切りを巻き込んで大きな上昇を引き起こすのです。

三角持ち合いやディセンディングトライアングルとの違い

下降ウェッジと見間違いやすいチャートパターンに、三角持ち合いやディセンディングトライアングルがあります。

どれも高値と安値の両方が収束して三角形を形成する点では共通していますが、形を詳細に見れば簡単に見分けられます。

まず三角持ち合いは上下対象に綺麗な三角形を形成するので、いびつな三角形を形成する下降ウェッジとは異なります。

またディセンディングトライアングルは下降ウェッジと違い、サポートラインが水平ラインになっています。

三角持ち合いについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫三角持ち合いのだましを見抜く6つの方法|ブレイクの見極め方や3つの種類について解説!

下降ウェッジには2パターンある

下降ウェッジには、上昇トレンド中に形成されるものと、下落トレンドの終了間際に形成されるものの2パターンがあります。

どちらも最終的に価格が上昇する点は共通しているものの、確認できる売買シグナルが微妙に違います。

上昇トレンド中に発生する下降ウェッジ(トレンド継続型)

強い上昇トレンドの最中に、価格調整として下降ウェッジが形成されることがあります。

トレンドラインで下値を切り下げるものの、全体の流れは上昇基調が維持されている状態なので「トレンド継続」のシグナルとなります。

トレーダー心理としては、「短期的な利確売り」が発生する一方、下がれば買いたいという押し目買い勢力も控えている状況です。

特に直前の上昇トレンドが強かった場合、押し目買いの勢力も多くブレイク後に大きな価格上昇を期待できる傾向にあります。

下落トレンドの終了間際に形成される下降ウェッジ(トレンド転換型)

長期的な下落トレンドが続いた結果、徐々に買い戻す動きが現れることで全体的なトレンドが緩やかになり下降ウェッジが形成されるパターンもあります。

さらなる戻り売りを狙う新規の売り勢力が参入しているものの、下落トレンドが緩やかになったことでトレンド終了を感じるトレーダーも増えている状況です。

そのような状況で、戻り売りの取引根拠である下降ウェッジの上のトレンドラインを上方ブレイクすると本格的なトレンド転換となります。

下降ウェッジを使った取引のセオリー

下降ウェッジでは、上限のトレンドラインを明確に上抜けしたタイミングがエントリーポイントです。

そしてウェッジが形成されている値幅分ブレイク地点から上昇する傾向にあるので、その地点が利確目標となります。

損切りはブレイクしたトレンドラインの下、またはウェッジ先端の下限(直近安値)付近に設定します。

下降ウェッジにはだましも存在する

下降ウェッジが形成されたものの、上昇トレンドとならずに下落へ転じる「だまし」が発生することもあります。

実際、2023年11月にドル円の4時間足チャート上では綺麗な下降ウェッジが形成されたものの大幅な下落につながりました。

また下降ウェッジを上方にブレイクしたものの上昇が続かずに下落するパターンや、下降ウェッジ完成後もレンジが続くパターンのだましも存在します。

下降ウェッジを取引で活用する際は、だましを見極める方法も知っておく必要があります。

下降ウェッジのだましを回避するための5つの方法

下降ウェッジのだましを回避するために確認するべき、以下の5つの項目を紹介します。

  • どのような相場状況で下降ウェッジが形成されたか
  • 上位足のトレンド方向
  • 他のテクニカル指標でも買いシグナルが出ているか
  • 出来高やローソク足の強さ
  • ブレイク後の値動き

どのような相場状況で下降ウェッジが形成されたか

上昇トレンドの途中や下落トレンドの終盤で下降ウェッジが形成された場合は、価格の上昇シグナルとして機能しやすくなります。

一方で、下落トレンドの途中で形成される下降ウェッジは単なる一時的な調整にすぎず、上限のトレンドラインで跳ね返されてそのまま下落が継続するケースが多いです。

したがって下降ウェッジを見つけた際には、どのような相場状況で形成されているのかをまず冷静に判断することが重要です。

上位足のトレンド方向

下降ウェッジが形成された時間足のさらに上位足のチャートにおいて、下降ウェッジの買いシグナルを後押しするような上昇トレンドが発生しているか確認しましょう。

上位足でも上昇トレンドが発生していると、下降ウェッジのブレイク後に価格が伸び悩んだり、下にブレイクしたりする可能性は低くなります。

上位足での全体感を掴みつつ、短期足との整合性を取ることが下降ウェッジを活用した取引では重要です。

また、1分足や5分足などの短期足で形成される下降ウェッジはそもそもだましで終わる可能性が高いので、上位足でチャートパターンが形成されたかも確認しておきましょう。

他のテクニカル指標でも買いシグナルが出ているか

下降ウェッジは単体でもテクニカル分析で使えますが、さらに取引の精度を高めるためには他のテクニカル指標と組み合わせた多角的な分析が不可欠です。

中でもトレンドの方向が測れる移動平均線やボリンジャーバンドは、仕組みもシンプルで下降ウェッジとの相性が抜群です。

たとえば、移動平均線が上を向いて上昇トレンドを示している中で下降ウェッジが形成されると上昇トレンドが継続する可能性が高まります。

普段お使いのインジケーターがあれば、組み合わせて下降ウェッジを取引で活かしていきましょう。

出来高やローソク足の強さ

出来高増加=相場参加者の取引が活発である証拠となるため、大きな出来高を伴って下降ウェッジをブレイクすると、そのブレイクはダマシである可能性が低いと判断できます。

株式市場や仮想通貨市場では出来高データが取得できるため、ブレイク時に出来高が増加しているかを確認してみましょう。

一方、為替市場では正確な出来高データが取得できないため、代替手段としてブレイク時のローソク足の大きさを見るのがおすすめです。

過去数本のローソク足よりも明らかに大きな陽線が現れた場合、実需や機関投資家の参加による強い買い圧力が加わっている可能性が高く、信頼度が上がります。

ブレイク後の値動き

下降ウェッジは、ブレイクした瞬間にエントリーしたくなりますが、ここにダマシの落とし穴が潜んでいます。

特に最初のブレイクが「フェイク」であるケースは多く、ブレイク直後に反転して再び下降トレンドへ戻るパターンも珍しくありません。

したがってブレイク直後の値動きを慎重に観察することが重要です。

具体的には、5分足や15分足など短期足で上抜け後の戻り(リターンムーブ)を確認します。

リターンムーブで再度ブレイクポイントを試し、そこから再上昇する動きが見られれば、本物のブレイクと判断できます。

さらに、リターンムーブの際に下ヒゲを伴うローソク足が現れれば、買い支えが強い証拠となり、フラッグ形成へ移行するパターンも回避しやすくなります。

単純なパターン認識だけでなく、ブレイク後のプライスアクションまで丁寧に追うことで、ダマシを見極める精度が飛躍的に向上します。

下降ウェッジの練習はFunded7で

まとめ

この記事では、下降ウェッジの基本的な形や特徴、他のチャートパターンとの違い、だましの見分け方などに至るまで詳しく解説しました。

下降ウェッジは、単なるチャートパターンのひとつではなく、相場心理やプライスアクションが凝縮された重要なシグナルです。

特に、上昇トレンド中の押し目や下落トレンドの最終局面で現れる下降ウェッジは、今後のトレンド転換や継続を読み解く鍵として、多くのプロトレーダーにも注目されています。

ただし下降ウェッジには「だまし」が発生するリスクもあるため、上位足の確認や出来高のチェック、他のテクニカル指標との組み合わせなど、多角的な分析が欠かせません。

今回紹介した5つのだまし回避方法を参考にしながらリアルな相場環境で経験を積むことで、下降ウェッジを活用したトレードスキルを着実に身につけることができるでしょう。


【実例付き】カップウィズハンドルとは?見つけ方やだましの回避方法を解説!

【実例付き】カップウィズハンドルとは?見つけ方やだましの回避方法を解説!

カップウィズハンドルという名前を聞いたことがあるものの、「実際の取引でどう活用すればいいのか分からない」、「形の判断やエントリータイミングに自信が持てない」という方も多いのではないでしょうか。

特に形が綺麗なカップウィズハンドルを見つけてもその後必ず上昇するとは限らないため、「本当に信頼できるのか」不安を感じるトレーダーも少なくありません。

結論として、カップウィズハンドルは価格上昇を示す確かなチャートパターンではありますが、リアルトレードで活用するためにはいくつかのポイントを知っておくことが重要です。

この記事では、カップウィズハンドルの基本から見つけ方、実際の相場例を踏まえた失敗パターン・成功パターンに至るまで以下の項目で解説します。

  • カップウィズハンドルとは
  • カップウィズハンドルがなぜ価格上昇のシグナルになるのか
  • カップウィズハンドルの見つけ方|初心者でも迷わない判別ポイント
  • カップウィズハンドルはどこまで上がる?利確ポイントの考え方
  • カップウィズハンドルが上昇したその後の事例
  • カップウィズハンドルは失敗することもある
  • カップウィズハンドルの練習はFunded7で
  • まとめ

カップウィズハンドルとはどのようなチャートパターン?

カップウィズハンドルとは、価格が底を固めてU字型の形状を作る「カップ」と、一時的な調整が入った後に上昇して作る「ハンドル」の2つで構成されるチャートパターンです。

カップウィズハンドルのネックラインをブレイクすると、相場価格が上昇するシグナルとなります。

したがって、ネックラインをブレイクしたタイミングやサポレジ転換でエントリーをすることが一般的です。

カップウィズハンドルを初めて定義して広めた人物は、米国の著名な投資家であり投資理論家のウィリアム・オニールです。

オニール氏は、株式市場の歴史的な上昇銘柄を徹底的に調査し、そこに共通するチャートパターンを分析した結果、カップウィズハンドルというパターンを発見しました。

カップウィズハンドルには逆パターンもある

カップウィズハンドルには通常のカップウィズハンドルを逆さまにした「逆カップウィズハンドル」があり、これは売りシグナルを表します。

価格が一度大きく下落した後、反発してU字型の戻りを作りますが、戻り高値は以前の高値を超えず、右側に小さな持ち合い(逆ハンドル)を形成します。

この持ち合いから下方向にブレイクすると、投資家心理が一気に弱気に傾き、そのまま下落トレンドが加速するという流れです。

特に高値圏で出現する逆カップウィズハンドルは、天井形成パターンとして注目されます。

カップウィズハンドルがなぜ価格上昇のシグナルになるのか

カップウィズハンドルがなぜ相場価格が上昇するシグナルとなるのかは、チャートパターンの形成過程におけるトレーダーの心理をひも解くと理解できます。

カップ部分では、下落から回復する過程で「ここが底かもしれない」という期待が生まれ、安値で買いたいトレーダーが増えます。

その結果、出来高は徐々に増加して買い意欲が高まる流れが生まれます。

ただし高値付近での調整局面に入ることで、「これから本当に上がるのか?」と様子見するトレーダーが増加。

短期的な利益を確定する売りも出ますが、押し目買いを狙うトレーダーも待機しているため、価格は大きく下がりにくくなります。

このような強気と弱気の攻防が整理される期間を経て、ハンドル上限をブレイクすることで、「やはり強い!今度こそ本格上昇だ!」という安心感が広がります。

その結果、新規買いや売り方の損切りが一斉に入り、トレーダー心理が一気に強気に傾くことで上昇トレンドの加速へつながるのです。

カップウィズハンドルの見つけ方|初心者でも迷わない判別ポイント

チャート上でカップウィズハンドルのようなチャートパターンが形成されても、本当にそれがカップウィズハンドルとして信頼できるのか迷うトレーダーもいることでしょう。

カップウィズハンドルを見つけるための、基本的な判別ポイントとして、以下の3点を紹介します。

  • カップ部分の底の形が滑らか
  • カップ部分とハンドル部分における形成期間のバランス
  • ハンドル部分が深押ししすぎていない

カップ部分の底の形が滑らか

カップウィズハンドルのカップ部分を正しく見極めるには、底の形状に注目することが重要です。

理想的なカップはU字型に滑らかに形成され、V字型のような急反発は失敗しやすい特徴があります。

なぜなら、V字型のような急落後の急反発は大口や短期トレーダーによる一時的な買い戻しである可能性が高く、その後の上昇が続きにくいからです。

一方でU字型のカップは時間をかけて売り圧力を吸収しながら買いが増えていくため、安定した上昇トレンドにつながりやすい傾向があります。

カップ部分とハンドル部分における形成期間のバランス

カップウィズハンドルを正しく見つけるには、カップ部分とハンドル部分それぞれの形成期間に注目することが重要です。

カップ部分は価格が下落して底を固めて再び高値付近まで戻るまで目安として、数週間から数ヶ月かけてゆっくり形成されるのが理想です。

特に週足や日足の場合、カップ部分に1〜3ヶ月程度かかるケースが多く、これくらいの時間をかけることで売り圧力がしっかり整理されやすくなります。

一方、ハンドル部分の形成期間はカップ部分と比べて短めが基本であり、目安として2週間〜4週間程度が理想とされます。

重要なのは、カップ部分とハンドル部分の期間バランスです。カップに数ヶ月かけたのに、ハンドルが数日で終わると、調整不足でブレイクが失敗しやすい傾向があります。

逆に、ハンドル部分が長すぎると、エネルギーが蓄積されず勢いがなくなるリスクもあります。

このように、カップ部分でじっくり買いが集まり、ハンドル部分で最後の売りを吸収してからブレイクするという時間的な流れが、カップウィズハンドル成功の鍵です。

ハンドル部分が深押ししすぎていない

カップウィズハンドルを見極める際は、ハンドル部分の押し幅が深すぎるかをチェックすることも重要です。

理想的なハンドル部分の押し幅は、カップ全体の上昇幅(高値 – 底値)の10%〜15%程度です。

これ以上深く押す場合、上昇トレンドの勢いが弱いと判断される可能性が高く、その後のブレイクもだましになりやすいのです。

またカップ全体の上昇幅も重要な判断材料です。高値から底値への下落幅が深すぎる場合、単なるリバウンド狙いの短期上昇で終わるリスクもあります。

逆に浅すぎるカップでは売り手が十分に整理されていないため、ブレイク後の上昇が続きにくくなります。

カップウィズハンドルはどこまで上がる?利確ポイントの考え方

カップウィズハンドルでエントリーした後、どこまで上がるのかを考えることは、利確ポイントを決めるうえで非常に重要です。

目安としてよく使われるのが、ハンドル部分の深さです。

ハンドルの値幅分をブレイクポイントにそのまま上乗せした価格を、最低限の上昇目標として設定することが基本です。

さらに強いトレンド相場では、カップの深さと同等または、その1.5倍〜2倍まで上昇するケースもあります。

「どこまで上がるか」に固執せず、出来高や勢いの変化を見ながら柔軟に利益確定していく姿勢が利益を伸ばすためのコツです。

カップウィズハンドルが上昇したその後の事例

カップウィズハンドルがセオリー通り上昇した実例として、以下の2つを紹介します。

  • 2021年11月4日〜11月16日のドル円の1時間足
  • 2018年1月〜2019年6月のゴールドの週足

2018年11月4日〜11月16日にかけて、ドル円の1時間足でカップウィズハンドルが形成されました。

カップウィズハンドル完成後、セオリー通りハンドルの値幅分、ブレイク後に上昇をしました。

抑えられていたレジスタンスラインに何度も価格がタッチしていたことからも、綺麗にブレイクする可能性が高かったことが分かります。

また2018年1月〜2019年6月にかけて、ドル建てゴールドで大きなカップウィズハンドルが形成されました。

カップウィズハンドルが完成後、セオリー以上の大幅な上昇を見せ、2025年2月現在に至るまで上昇トレンドを描いています。

カップウィズハンドルについて他の事例については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫カップウィズハンドルの実例6選|その後やトレードのコツを解説!

カップウィズハンドルは失敗することもある

カップウィズハンドルが形成されたにもかかわらず、相場価格がセオリー通り上昇しないこともあります。

失敗例として挙げられるのが、2025年2月6日〜2月7日にかけて形成されたユーロドルの15分足におけるカップウィズハンドルです。

綺麗な形のカップウィズハンドルが形成されていたものの、ネックラインをブレイクすることなく大幅な下落へ転じました。

カップウィズハンドルにはこのように失敗パターンがあるので、だましには注意して取引で活用しなければなりません。

カップウィズハンドルが失敗しやすい3つの条件

カップウィズハンドルが失敗しやすい条件として、以下の3点を挙げられます。

  • 相場のトレンドとシグナルの方向が合っていない
  • カップウィズハンドルの形が綺麗ではない
  • 材料がなく出来高が伴っていない

例えば、長期足で下降トレンドが続いている中、買いのカップウィズハンドルが形成された場合、戻り売りに押されてしまい失敗する確率が高まります。

また形が綺麗でないカップウィズハンドルは、トレーダーによってチャートに対する解釈が変わりやすいので、セオリー通りのテクニカル分析が機能しづらいです。

さらにブレイク後の価格変動に材料がなく出来高が伴っていないと、その上昇は一時的なものに終わってすぐに失速することが多いです。

このような条件下でカップウィズハンドルが発生した場合は、特にだましを警戒して取引を避ける方が賢明でしょう。

カップウィズハンドルの失敗については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫カップウィズハンドルが失敗しがちな3つの条件|損切りの見直し方も紹介

カップウィズハンドルの練習はFunded7で

まとめ

この記事では、カップウィズハンドルの基本から見つけ方、エントリーのタイミングや利確ポイント、失敗パターンの回避方法まで詳しく解説しました。

カップウィズハンドルは、価格が底を固めた後に買いの勢いが戻るといったようなトレーダー心理の変化を示す信頼性の高いパターンです。

カップ部分とハンドル部分それぞれの形成条件や、ブレイク時に出来高が増えるなどのポイントを押さえておけば、初心者でも再現しやすいテクニカル分析として強い武器になるでしょう。

一方で、セオリー通りに上昇しないといった失敗パターンも存在するため、形だけでなく相場全体のトレンドや材料も併せて判断することが重要です

ぜひ今回の解説を参考に、実際のチャートで見つける練習をしながらカップウィズハンドルを自分のトレードルールに組み込んでみてください


デイトレーダーが悲惨な末路を辿る4つの理由|勝ちを目指す対策方法を解説!

デイトレーダーが悲惨な末路を辿る4つの理由|勝ちを目指す対策方法を解説!

ネット上では「1日で〇〇万円稼いだ」「専業のデイトレーダーとして生計を立てている」といった成功談が目立ちます。

しかしその裏には、多くのデイトレーダーが資金を失って相場から撤退しているという事実があります。

それではデイトレーダーとして勝つためにはどのような対策をとればいいのでしょうか?

この記事では、デイトレーダーの多くが悲惨な末路をたどってしまう理由や、勝ちを目指すための対策方法などについて以下の項目で詳しく解説します。

  • デイトレーダーの末路とは?成功者と失敗者の実態
  • デイトレーダーの多くが悲惨な末路をたどってしまう理由
  • デイトレードで勝ちを目指すための対策
  • デイトレードだけが勝つための正解ではない
  • Funded7でデイトレードへ挑戦する
  • まとめ

デイトレードについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫デイトレードとは?初心者におすすめの理由や欠かせない準備方法も解説

【1分要約】デイトレードで勝つためには4つの対策が必要

デイトレードの成功確率は1割未満と言われており、退場を余儀なくされたり、精神的なストレスを抱えたりと悲惨な末路をたどってしまうデイトレーダーも少なくありません。

しかし多くのデイトレーダーが悲惨な末路をたどってしまうのには、手法を過信してしまったり、感情に流されてしまったりといった明確な理由があります。

したがって、その理由を解決するために大きく4つの対策を講じればデイトレードで勝つ可能性を大幅に高められるのです。

またデイトレードだけがトレードで勝つための正解ではないので、固執せずに他のトレードスタイルにシフトすることも有効です。

デイトレーダーの末路とは?成功者と失敗者の実態

chris liverani ndfqqq 7qwm unsplash (1)デイトレードで成功する確率はどれくらいなのか、またデイトレードで成功するトレーダーと失敗するトレーダーの特徴を見ていきましょう。

デイトレードで成功する確率はどれくらい?

デイトレードで成功する確率は、一般的に1割未満と言われています。

またデイトレードの成功率についてデータとして参考になるのが、2004年12月にマクロミルによって実施された「オンライン株式の利用実態」に関する調査です。

同調査では、2004年度中に取引をしたネットトレーダーのうち、値上がりを経験したトレーダーは25.0%のみで、2倍以上の52.3%が値下がりを経験したことが分かりました。

上記は約20年前、かつ株式市場におけるデータですが、ゼロサムゲームである為替市場において勝ちトレーダーが大幅に増加しているとは考えにくいです。

したがってSNS上などでは成功しているトレーダーが目立っていますが、負けトレーダーの方が多いのが実情でしょう。

デイトレーダーを待っている悲惨な末路

トレードの成功談ばかりが目立つネットの世界とは異なり、現実のデイトレードは非常に厳しいものであり、以下のような悲惨な末路が待ち受けています。

  • 資金を失って退場を余儀なくされる
  • トレードにトラウマを持つまでの精神的なストレスを抱える
  • 多くの時間を費やしたがスキルを活かせる場面が限られる

デイトレードの失敗と聞くとまず思い浮かぶのが、思うように利益を上げられずに相場から撤退を余儀なくされるケースでしょう。

しかしデイトレードの失敗が人生に及ぼす影響はお金だけにとどまりません。

負けが続くと焦りやストレスが増大して精神的な負担が増えたり、トレードに夢中になるあまり大切な人との時間を犠牲にして関係性が悪化したりするケースもあります。

またデイトレードの経験はビジネススキルとして評価されづらいので、後のキャリアに影響が出る可能性もあるのです。

成功するデイトレーダーの特徴

デイトレードで失敗してしまうトレーダーがいる一方で、勝ち続けているトレーダーももちろんいます。

勝ちトレーダーの中には、数十万円の資金からスタートして累計数十億円以上の利益を上げる凄腕のデイトレーダーも存在します。

このようなトレーダーが勝ち続けられているのは単なる運ではなく、以下のようなデイトレードで欠かせない技術を持っているからです。

  • 市場や銘柄の分析力が高い
  • 長期間の経験と継続した学習を怠らない
  • 一貫したトレードルールを持ち、それを守る
  • リスク管理が徹底されている

デイトレーダーの多くが悲惨な末路をたどってしまう理由

income tax 491626 1920勝ち続けているデイトレーダーは確かに存在するものの、多くが悲惨な末路をたどってしまう理由として、以下の4つを挙げられます。

  • トレード知識が不足している
  • 自分のトレード手法を過信している
  • トレードが感情に流されてしまう
  • 余裕資金で取引ができていない

デイトレードが絶対に勝てないと言われる理由については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

デイトレードは本当に「絶対に勝てない」のか?6つの理由や勝つためのステップを解説

トレード知識が不足している

デイトレードで勝つためには、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析、リスク管理など多岐にわたる知識が必要です。

トレードに関する知識が不足しているがゆえに明確なトレードルールを確立することができず、感覚的な取引を繰り返してしまうのです。

またルールが曖昧なままエントリーしてしまうと、なぜ勝てたのか、なぜ負けたのかを分析することができません。

その結果として、トレードの再現性がなくなり負けパターンを繰り返してしまうのです。

自分のトレード手法を過信している

「自分は勝てる」と過信することは、柔軟な対応が日々必要になるデイトレードにおける最大の落とし穴のひとつです。

特に連勝を経験したトレーダーは自分の手法が完璧であると錯覚し、一度勝てた手法に固執してしまったり、リスク管理を怠ったりしやすいです。

しかし相場は常に変化するものであり、一時的に勝てたからといってその手法が長期的に通用するとは限りません。

自分を過信するあまりに相場環境の変化を無視して適応できなくなった結果、大きな損失を出して市場から退場することになってしまいます。

トレードが感情に流されてしまう

デイトレードで長期的に勝ち続けるためには冷静な取引判断を続けることが重要ですが、感情に流されてしまった結果、最終的に大きな損失を出してしまいます。

感情に支配されたトレードの代表的な例として「損切りができない」、「損切り貧乏になる」、「取引しないと不安になる(ポジポジ病)」などが挙げられます。

「このポジションはいつか含み益になるはず」、「負けを取り戻したい」などという焦りがストレスとなり冷静な判断をするのが難しくなります。

そのストレスがさらなる無謀なトレードを引き起こし、最終的には資金をすべて失うことになるのです。

余裕資金で取引ができていない

余裕資金ではなく、生活費や借金を元手に取引をしてしまうとデイトレードで失敗する可能性が高まります。

デイトレードは決してリスクがないトレード方法ではないので、負けることを前提にしてトータルでプラスを狙うリスク管理が求められます。

しかし余裕資金でないと「このお金で絶対に勝たなければならない」と考えてしまいがちなので、冷静な判断ができなくなり結果的にさらに負けやすくなるのです。

デイトレードで勝ちを目指すための対策

プロップファームのメリットデイトレードで悲惨な末路をたどってしまう可能性を下げて勝ちを目指すために役立つ具体的な対策として、以下の4つを解説します。

  • デイトレードに必要な知識を見直す
  • 十分な取引資金を用意する
  • 明確なトレードルールを作る
  • トレードルールが実現可能か試してみる

デイトレードに必要な知識を見直す

今の自分に足りない知識は何かを今一度見直して、学習の優先順位を決めることがデイトレードで勝つための第一歩となります。

デイトレードでは、テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析、資金管理、トレード心理の大きく5つの分野に関する知識が必要になります。

この中でも優先度が高いのは短期的な値動きを予測する際に役立つ「テクニカル分析」と、資金を守るために必要となる「資金管理」に関する知識です。

またトレードに関する情報を継続的に学習することも重要なので、SNSなどを駆使して最新の市場情報を常にチェックする習慣を身に付けるようにしましょう。

十分な取引資金を用意する

冷静な取引をしやすくするために、十分な取引資金を用意しましょう。

どれくらいの資金を用意すればいいかは、1トレードにおいてどれくらいの損失を許容できるのかから逆算できます。

一般的に1トレードの損失は証拠金の1〜2%に抑えることが推奨されるので、1回の損失額を1万円程度に抑える場合、最低でも50万円以上の資金を用意するのが理想です。

まとまった資金を用意することが難しい場合は、Funded7のようなプロップファームを活用する選択肢も有効です。

明確なトレードルールを作る

トレードルールは、感情的なトレードを避けて一貫性のある取引を続けるために作ります。

トレードルールには大きく分けて「取引手法」と「資金管理」の2つがあります。

取引手法とはエントリーとエグジットの基準を明確にするためのルールであり、以下のポイントを明確にしておくことで無計画なトレードを防ぐことができます。

  • どのようなシグナルが出たときにエントリーするのか
  • どのような条件で利益確定・損切りをするのか
  • どの銘柄を取引するのか
  • 何時から何時までトレードを行うのか
  • 1日の取引目安は何回にするのか

また一度の負けで相場から退場するリスクを下げて安定した利益を積み重ねるためにも、以下のような資金管理ルールも作っておきましょう。

  • 1回の損切り額の上限 
  • 利益と損失のバランスリスクリワード比
  • 1日・1週間の最大損失額

トレードルールが実現可能か試してみる

トレードルールを作ってみたはいいものの実際の相場でルールを守れずに負けてしまうこともあるので、実現可能かを事前に試してみることが大切です。

トレードルールを試す際におすすめなのが、Funded7です。

Funded7では損失率や利益率の達成など、相場で長く生き残るために必要となる資金管理ルールを守らなければ取引を続けられなくなるので、トレードルールが実現可能か試す際には最適なのです。

少額からプランを購入してみたのちに、自己資金でのトレードやより高額なプランでのトレードを始めてみたりと次のステップへ進むとよいでしょう。

デイトレードだけが勝つための正解ではない

office 620817 1920 (1)デイトレードだけが、トレードで勝つための正解ではありません。

デイトレードの他にもトレードスタイルにはいくつかあるので、自分の性格やライフスタイルにあったものを選ぶことが利益の最大化につながります。

特に短期間の値動きに惑わされてしまう、トレードの時間を確保できない、損切りがなかなかできないといった人は無理にデイトレードに挑戦する必要はありません。

より落ち着いた取引判断ができるスイングトレードにシフトするなど、デイトレードに固執することなくトレードと向き合うことが重要です。

Funded7でデイトレードへ挑戦する

まとめ

この記事では、デイトレーダーの末路について、失敗してしまう理由や勝つ可能性を高めるための対策方法などを詳しく解説しました。

デイトレードでは短期間でも利益を狙えますが、知識不足や感情的な取引、資金管理の失敗などによって相場から退場してしまうトレーダーも少なくありません。

したがってリスクが伴うことを理解した上で、必要な知識を学んだり、トレードルールを明確にしたりと生き残るための術を身に付けることは欠かせません。

本当に自分がデイトレードに向いているのかなども考えつつ、まずは堅実なトレードスタイルの確立から目指していきましょう。


上昇ウェッジの見方|だましの見極めや三角保ち合いとの違いも解説

上昇ウェッジの見方|だましの見極めや三角保ち合いとの違いも解説

相場の動きを予測するためにはチャートパターンの理解が欠かせません。

チャートパターンにはさまざまありますが、その中でも「上昇ウェッジ」は多くのトレーダーが注目するパターンの一つとして知られています。

しかし、上昇ウェッジを見つけたときに「これはどういいうシグナルなのか?」「三角持ち合いやペナントとどう違うのか?」と疑問を持つことも多いでしょう。

この記事では、上昇ウェッジについて以下の項目で詳しく解説します。

  • 上昇ウェッジの基本
  • 上昇ウェッジと他のチャートパターンの見極め方
  • 上昇ウェッジには2種類ある
  • 上昇ウェッジは上抜けしてだましになることもある
  • 上昇ウェッジのだましを回避する4つのポイント
  • 上昇ウェッジの練習はFunded7で
  • まとめ

【1分要約】上昇ウェッジは売りのチャートパターン

上昇ウェッジとは、価格が徐々に安値と高値を切り上げながら収束していくチャートパターンですが、実は「売り」を示すシグナルとなります。

チャートパターンを知らないトレーダーが上昇ウェッジを見ると一見上昇トレンド継続だと勘違いしますが、トレーダーの思惑に反して下にブレイクするので大幅下落に繋がります。

また上昇ウェッジにはトレンド継続型とトレンド転換型がありますが、トレンド転換型はだましも多いので、まずはトレンド継続型を身に付けることがおすすめです。

上昇ウェッジの基本

ウェッジ(Wedge)とは日本語で「くさび」という意味であり、トレードではくさびのように先端が先細っているチャートパターンを示します。

ウェッジの一つである「上昇ウェッジ」について、トレードにおける基本を解説します。

上昇ウェッジとは何か?

上昇ウェッジとは、価格が徐々に安値と高値を切り上げながら、トレンドライン同士が先端に向けて収束していくチャートパターンです。

そして相場価格が下限のトレンドラインを下にブレイクすると、下落トレンド発生のシグナルとなります。

上昇ウェッジのポイントは、チャートパターンの形成過程では上昇トレンドに見えるものの、最終的には下へブレイクして下落トレンド発生の起点となる点です。

ボラティリティが縮小する中で上昇トレンドだと考えているトレーダーの思惑に反して価格が下落するので、買いポジションの損切りを巻き込んで大きな下落を引き起こします。

上昇ウェッジのエントリーと利確ポイントのセオリー

上昇ウェッジにおける下限のトレンドラインを明確に下抜けしたタイミング、または下抜けした後にそのトレンドラインで反発したタイミングがエントリーポイントです。

損切りはブレイクしたトレンドラインの少し上、またはウェッジ先端の上限(直近高値)付近に設定します。

そしてブレイク後はウェッジが形成されていた値幅分、ブレイク地点から下落する傾向にあるので、その地点が利確ポイントとなります。

上昇ウェッジと他のチャートパターンの見極め方

上昇ウェッジのような三角の形をしたチャートパターンは多数あるので、リアルタイムで変動する相場では見分けがつかないことがあります。

上昇ウェッジと見間違えやすいチャートパターンとの見極め方を解説します。

上昇ウェッジと下降ウェッジの違い

下降ウェッジは、上昇ウェッジとは逆に高値と安値が切り下がりながら収束するチャートパターンです。

どちらも「ウェッジ」のチャートパターンに分類されますが、示す売買シグナルは真逆です。

上昇ウェッジは下落のシグナル、下降ウェッジは上昇のシグナルと覚えておきましょう。

下降ウェッジについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫下降ウェッジとは?だましを回避するための5つのコツも紹介!

三角持ち合いやアセンディングトライアングルとの違い

三角持ち合いやディセンディングトライアングルは、ウェッジと同様に高値または安値が収束して三角形を形成するチャートパーンですが、形やシグナルに以下のような違いがあります。

チャートパターン 形状 売買シグナル
上昇ウェッジ 高値・安値が切り上がりながらいびつな形で収束 下ブレイクで売り
三角持ち合い 高値は切り下げ、安値は切り上げて綺麗な三角を形成 ブレイクした方向へ順張り
アセンディングトライアングル 安値が切り上がりながら、高値は水平 上方ブレイクで買い

相場分析時にどのチャートパターンに該当するか迷った場合は、上記表を参考にしてください。

三角持ち合いについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫三角持ち合いのだましを見抜く6つの方法|ブレイクの見極め方や3つの種類について解説!

上昇ウェッジには2種類ある

上昇ウェッジには、下落トレンド中に形成される「トレンド継続型」と、上昇トレンドの終了間際に形成される「トレンド転換型」の2パターンがあります。

トレンド継続型の上昇ウェッジ

トレンド継続型の上昇ウェッジは、下落トレンド途中の価格調整局面、つまり戻りで形成されます。

実際にチャートを見ると、トレンドラインで高安値を切り上げるものの全体の流れは下落基調が維持されている状態であることが分かります。

またトレーダーの心理としては、短期的な利益確定買いが発生して一旦相場が膠着する一方、上がれば売りたい、下落が続くならその流れに乗りたいという売り勢力も控えている状況です。

したがって、セオリー通りに下ブレイクすると下落トレンドが継続するのです。

さらに直前の下落トレンドが強い場合、売り基調が強くブレイク後に大きな下落を期待できる傾向にあります。

トレンド転換型の上昇ウェッジ

トレンド転換型の上昇ウェッジは、上昇トレンドの終盤で形成されてその後の下降トレンド発生のシグナルとなります。

実際にチャートを見ると、長期的な上昇トレンドが続いた後、徐々に買い勢力が弱くなり全体的なトレンドが緩やかになっていることが分かります。

またトレーダーの心理としては、さらなる上昇を狙う新規の買い勢力が参入しているものの、上昇が緩やかになったことでトレンド終了を感じるトレーダーも増えている状況です。

そのような状況で、押し目買いのサポートラインとなる下のトレンドラインを下方へブレイクすると本格的なトレンド転換となるのです。

上昇ウェッジは上抜けしてだましになることもある

上昇ウェッジが形成されたものの、下落トレンド発生とならずに上昇を続ける「だまし」が発生することもあります。

実際、2024年6月にドル円の4時間足チャート上では綺麗な上昇ウェッジが形成されたものの価格は上昇しました。

また上昇ウェッジを下方向にブレイクしたものの下落が続かずに再上昇するパターンや、上昇ウェッジ完成後もレンジが続くパターンのだましも存在します。

したがって、上昇ウェッジを活用して取引する際は、だましを見極める方法も知っておく必要があります。

上昇ウェッジのだましを回避する4つのポイント

上昇ウェッジのだましを回避するために確認するべき、以下の4つの項目を紹介します。

  • 上昇トレンドの途中で形成されていないか
  • 上位足が下落トレンド方向を向いているか
  • 他のテクニカル指標でも買いシグナルが出ているか
  • 出来高やローソク足の強さ
  • ブレイク後の値動き

上昇トレンドの途中で形成されていないか

上昇ウェッジがセオリー通りに機能しやすいのは、下落トレンドの途中や下落トレンドの終盤で形成された場合です。

一方で上昇トレンドの途中で形成される上昇ウェッジは、全体的な上昇基調に呑まれてそのまま上抜けして上昇が継続する可能性が高まるのです。

特にだましにかかりやすいのは「トレンド転換型」であり、上昇トレンド終盤だと判断したものの実はトレンド途中で上昇を続けるといった場面があるのです。

したがってトレンド転換型を活用する際は、過去チャートの水平ラインを確認したり、上位足を確認したりして、トレンド終盤だと言える根拠を固めておくようにしましょう。

上位足が下落トレンド方向を向いているか

上昇ウェッジが形成された時間足のさらに上位足のチャートにおいて、上昇ウェッジの売りシグナルを後押しするような下落トレンドが発生しているか確認しましょう。

上位足でも下落トレンドが発生していると、上昇ウェッジのブレイク後に価格が伸び悩んだり、上にブレイクしたりする可能性は低くなります。

また1分足や5分足などの短期足はノイズが多いので、形成される上昇ウェッジも信頼できないものが多いです。

したがってなるべく上位足で形成されたもののみをトレード根拠として参考にしましょう。

他のテクニカル指標でも売りシグナルが出ているか

上昇ウェッジは単体でも機能しますが、インジケーターや水平ライン、トレンドラインなど他のテクニカル指標と組み合わせることでさらに取引の精度を高められます。

中でもトレンドの方向が測れて、レジサポとして機能もする移動平均線は、仕組みもシンプルで上昇ウェッジとの相性が抜群です。

例えば移動平均線が下を向いており、かつ移動平均線に抑えられる形で上昇ウェッジが形成されると下落する可能性が高まります。

普段お使いのインジケーターがあれば、組み合わせて上昇ウェッジを取引で活かしていきましょう。

出来高やローソク足の強さ

出来高増加=相場参加者の取引が活発である証拠となるため、大きな出来高を伴って上昇ウェッジをブレイクすると、セオリー通りに成立する可能性が高まります。

ただし為替市場では正確な出来高データが取得できません。したがって、代替手段としてブレイク時のローソク足の大きさを確認することが有効です。

過去数本のローソク足よりも明らかに大きな陰線が現れた場合、実需や機関投資家の参加による強い売り圧力が加わっている可能性が高く、信頼度が上がります。

上昇ウェッジの練習はFunded7で

まとめ

この記事では、上昇ウェッジの基本的な特徴や形成される背景、他のチャートパターンとの違い、そしてだましの見極め方に至るまで詳しく解説しました。

上昇ウェッジは、単なるチャートパターンのひとつではなく、相場心理も凝縮された重要なシグナルです。

一見すると上昇トレンドの継続を示しているように見えますが、最終的に下方向へブレイクするからこそ強い下落につながることが多いチャートパターンなのです。

ただし上昇ウェッジにはだましもあるので、上位足の確認や他のテクニカル指標との組み合わせなど、さまざまな観点からの分析が欠かせません。

今回紹介しただまし回避方法を参考にしながらFunded7を活用して実践経験を積むことで、着実に上昇ウェッジを使いこなせるようになるでしょう。


ADXだけで勝てるのかを検証|勝率アップのコツや相性がいいインジケーターを紹介

ADXだけで勝てるのかを検証|勝率アップのコツや相性がいいインジケーターを紹介

トレードで大きく利益を伸ばすためには、トレンド相場を正しく見極めて順張りの精度を高めることが不可欠です。

そこでトレンド相場を見極めるために役に立つのが、ADXというインジケーターです。

ADXはトレンドの強さと売り買いの方向の両方が分かる万能なインジケーターなので、「ADXだけでもトレードで勝てる」という声があります。

ただし、本当にADXだけでトレードで勝つことができるのか疑問に感じるトレーダーも少なくないでしょう。

この記事では、トレードはADXだけで勝てるのかについて実際の相場での検証も交えつつ、以下の項目で詳しく解説します。

  • ADXとは?
  • トレードはADXだけで勝てると言われる2つの理由
  • 本当にADXだけで勝てるのか相場で検証
  • ADXだけで勝てる可能性を高める4つのコツ
  • ADXと相性のいいインジケーター
  • ADXの練習はFunded7で
  • まとめ

【一分要約】ADXだけでもトレードで勝てるが工夫は必要

ADXでトレンドが発生しているかを確認しつつ、±DIのラインを使ってトレンド方向も判断するといった流れがADXを使った取引の基本です。

ユーロドルの1分足〜日足まであらゆる時間足の相場でADXの基本手法を検証したところ、平均勝率が58.3%であり、リスクリワード比1以上であれば勝てることが分かりました。

ただし、検証結果によると上位足における勝率は高くなかったので、ADXが上昇基調であるかを確認したり、トレンド継続を見極めてさらに利益を伸ばしたりなどの工夫が必要です。

また移動平均線やRSI、ボリンジャーバンドとの相性がいいので、組み合わせるとさらに取引精度を高められます。

ADXとは?

ADX(Average Directional Movement Index) とは、以下のようにトレンドの「強さ」を数値化してくれるオシレーター系インジケーターです。[image_with_animation image_url="21586" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

ADXの数値 トレンドの強さ
0~20 トレンドなし(レンジ相場)
20~40 トレンドが発生し始めている
40~50 トレンド相場に突入している
50~60 強いトレンドが発生している
60~ トレンドが過熱している

ADXの値が低い場合はレンジ相場なので順張りを避ける、高い場合はトレンド相場なので順張りをメインにするといった、手法を強化するための重要な指標として知られています。

ADXを使った売買シグナル

ADXは上昇トレンドの強さを表している+DI(Directional Indicator)と、下落トレンドの強さを表している-DIをもとに算出されていることもあり、組み合わせて活用するケースが多いです。

ADXと+DI、-DIを組み合わせた売買シグナルは以下の通りです。

買いシグナル

  • ADXが20以上でトレンド相場を確認
  • +DIが-DIを上抜ける

売りシグナル

  • ADXが20以上でトレンド相場を確認
  • -DIが+DIを下抜ける

[image_with_animation image_url="21592" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

ADXでトレンド相場が発生しているかを確認した上で、±DIを見て判断できるトレンド方向に順張りするのが基本的な使い方です。

トレードはADXだけで勝てると言われる2つの理由

chris liverani ndfqqq 7qwm unsplash (1)

  • トレンドの向きと強さの両方を確認できるから
  • 順張りと相性がよく利益を伸ばしやすいから

トレンドの向きと強さの両方を確認できるから

ADXは、±DIを使ってトレンドの向きを確認できるだけでなく、トレンドの強さを明確に数値化してくれるのでエントリーの判断がしやすくなります。

トレンドの向きを判断できる代表的なインジケーターとして移動平均線が知られています。

確かに移動平均線を見ればトレンドの向きは明確ですが、トレンドの強さの基準は傾きが急であるかという少し曖昧な基準なのが欠点です。

ADXでは前日の安値や当日の安値、1日の最大値動きを示すTR(True Range)などを使ってトレンドの強さが明確に数値化されるので根拠が明確です。

したがって、一つのインジケーターで他のインジケーターが抱える弱点も補完してくれることから、ADXだけで勝てると言われるのです。

順張りと相性がよく利益を伸ばしやすいから

ADXは強いトレンド相場を見極めてエントリーをすることができるので、順張りと相性がよく利益を伸ばしやすいです。

トレードでは逆張りよりも順張りの方が利益を伸ばしやすいので、順張りの精度を高める方が取引資金を大きく増やしやすい傾向にあります。

しかし「相場はレンジが8割」と言われるほどレンジ相場の方が圧倒的に多いので、的確に順張りができるトレンド相場を見極めることはそれほど簡単ではないのです。

そこでADXを使うとトレンド相場を見極められる確率が高くなるので、順張りの精度を高められます。

本当にADXだけで勝てるのか相場で検証

income tax 491626 1920本当にADXだけで勝てるのかを、実際の相場を使って検証してみましょう。

検証の条件は以下の通りです。

  • エントリー条件:ADXが20を超えた状態で、±DIがクロスしたら順張り
  • 損切り条件:エントリー地点の直近高安値
  • 利益確定の条件:リスクリワード比が1以上へ到達

また調査対象期間は以下の通りです。

  • ユーロドル日足:2024年4月1日~2025年3月17日
  • ユーロドル1時間足:2025年3月1日~2025年3月17日
  • ユーロドル15分足:2025年3月12日~2025年3月17日
  • ユーロドル1分足:2025年3月17日9時~14時
項目 取引チャンス 勝率
ユーロドル日足 10回 50%
ユーロドル1時間足 11回 45.5%
ユーロドル15分足 10回 60%
ユーロドル1分足 9回 77.8%

検証結果は平均勝率が58.3%となり、今回の条件下であるリスクリワード比1以上であればADXだけでも勝てることが分かりました。

ただし日足や1時間足などの上位足では勝率が低く、15分足や1分足などの短期足では勝率が高い点には注目です。

勝率のみに注目すると、ADXはデイトレードやスイングトレードよりもスキャルピングで活用した方がいいという結論になります。

ADXはなぜスキャルピングと相性がいいのか?

ADXがなぜスキャルピングと相性がいいという結果になったのか、その理由として上位足がレンジ相場であったからという点が挙げられます。

特にユーロドルはレンジ相場を形成しながら、ジリジリと価格変動を起こしやすい通貨ペアです。

2024年のユーロドル相場は一見トレンドが発生しているように見えるものの、大局を見るとレンジ相場を形成しているので順張りとの相性が悪かったと考えられます。

一方で上位足がレンジ相場であっても短期足ではトレンドが発生するので、ADXが機能する機会が多かったのでしょう。

ADXだけで勝てる可能性を高める4つのコツ

検証結果より分かったADXだけで勝てる可能性を高めるコツとして、以下の4点が挙げられます。

  • ADXが上昇基調であるかを確認する
  • ADXは20を基準にトレンド発生を判断する
  • トレンド継続を見極めて利益を伸ばす
  • デフォルトの設定を活用する

ADXが上昇基調であるかを確認する

ADXが上昇基調の場面で±DIのクロスが発生すると、売買シグナルの精度が高まる傾向にあります。[image_with_animation image_url="21598" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

ADXが一定値を超えているとトレンド発生だと考えられますが、下落基調で値が徐々に減少していると一応順張りはできるもののトレンドは弱まっていることになります。

一方でADXが上昇基調であれば、これからトレンドが強まる可能性が高いので順張りが成功する確率も高まるのです。

したがってADXが一定の値を超えているかだけでなく、増加傾向にあるのかその向きも確認しておくことが重要です。

ADXは20を基準にトレンド発生を判断する

ADXでトレンドを確認する基準には20や40、60などいくつかありますが、最も低い20を基準に取引することがおすすめです。

40以上だと強いトレンドが発生していると判断できるのでより順張りが確実に決まるのではないかと考えるトレーダーもいると思いますが、高安値でポジションを掴んでしまうリスクがあります。

特にADXは過去の相場の数値をもとに算出される遅行性のインジケーターなので、判断基準を厳しくすると高値買いや安値売りをしてしまう確率が上がってしまうのです。[image_with_animation image_url="21611" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

20のようにトレンド確認の基準をある程度低く設定し、トレンドが発生するであろうと見越して先んじてポジションを保有することがADXを使う際のコツです。

トレンド継続を見極めて利益を伸ばす

特に強いトレンド相場において順張りをする際には、トレンド継続も見極めて利益を伸ばす選択肢を取ることも重要です。

一般的に、売買シグナルとしたクロスと逆のクロスが発生すると利益確定ですが、それでは早期の利益確定となってしまう可能性が高いです。

サポレジをブレイクするなどして強いトレンドが見込めるのであれば、多少逆の売買シグナルが発生しても利益確定を待つようにしましょう。[image_with_animation image_url="21604" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

さらにADXが40以上に到達後、40の数値で反発が確認できたらさらにトレンドが伸びる可能性が高まるので注目です。

デフォルトの設定を活用する

ADXの設定はデフォルトの「14」を利用するのが最も効果的なので、期間設定にこだわりすぎないようにしましょう。

ADXを活用する多くのトレーダーがデフォルト設定を活用しているので、デフォルト設定の方がセオリ-通りのテクニカル分析が効きやすいです。

また、たとえ現在の相場で非常に機能する期間設定の数値を発見したとしても、将来の相場でも同じように機能し続けるとは限りません。

同じ期間設定を使い続けてどのような相場で機能して、どのような相場で機能しないのかを見極められるようになることが重要です。

ADXと相性のいいインジケーター

プロップファームのメリットADXだけでも取引判断をすることができますが、勝率を高めるためには他のインジケーターと組み合わせることも有効です。

ADXと組み合わせると相性のいいインジケーターとして、以下が挙げられます。

  • 移動平均線
  • RSI
  • ボリンジャーバンド

トレンドの強さを測れるADXに方向性が一目で分かる移動平均線を組み合わせることで、トレンドの発生とトレンド方向、取引タイミングがより明確になります。

またRSIは、トレンドの過熱感を測ることが弱いADXの弱点を補強することができます。

さらにボリンジャーバンドとADXはともにボラティリティを測れるインジケーターなので、組み合わせることでADXを使ったトレード根拠がより明確になります。

自身のADXの使い方を一度見直して、自身のないトレード根拠を補強できるインジケーターを組み合わせてみましょう。

ADXの練習はFunded7で

まとめ

この記事では、トレードはADXだけで勝てるのかについて、実際の検証を踏まえつつ真実や勝つためのコツなどについて詳しく解説しました。

今回の検証結果ではADXだけでもトレードで勝てること、また通貨ペアによってはスキャルピングの方が機能することが分かりました。

しかし相場の値動きは不規則なので、今記事で紹介したADXのコツを活用したり、勝てる時に利益を最大限伸ばしたりなどの工夫が必要です。

まずは実際の相場でADXの動きを確認してみて、インジケーターとの組み合わせも試しながら自分なりのトレード手法を確立してみましょう。


ADX・DMIの使い方や見方|手法を極めるためのコツも紹介!

ADX・DMIの使い方や見方|手法を極めるためのコツも紹介!

ADXとはトレンド相場が発生しているかどうかと、そのトレンドの強弱を数値化して判断できるインジケーターです。

ADXは、相場価格だけでは今がトレンド相場なのかレンジ相場なのかの判断が難しい場合に役立ちます。

またADXの計算過程で使われるDMIというインジケーターも、売買シグナルを判断するためにADXと同時に表示して活用されます。

この記事ではADXやDMIの仕組みを踏まえつつ、使い方や他のインジケーターと組み合わせた場合のトレード戦略などを以下の項目で詳しく解説します。

  • ADXとはトレンドの強さがわかるインジケーター
  • ADXやDMIの使い方や見方
  • ADXは基本的な使い方だけで勝てるのか?
  • ADXを極めるための2つのコツ
  • ADXの練習はFunded7で
  • まとめ

【一分要約】ADXは2段階の使い方をする

トレンドの発生や強弱が分かるADXは相場の環境認識、上昇と下落の強弱が分かるDMIは環境認識をした上での売買判断に使います。

具体的には、ADXが20以上を超えているかどうかで、順張りに適した強いトレンドが出ている銘柄を見つけます。

その後、DMIの構成要素である+DIと-DIラインのクロスを確認することで「買い」または「売り」のタイミングを判断できます。

さらに移動平均線やボリンジャーバンドなどのインジケーターと組み合わせることで、ADXの弱点を補いつつトレード根拠を強化することができます。

ADXとはトレンドの強さがわかるインジケーター

ADX(Average Directional Index)とは、相場にトレンドがあるかどうか、そしてそのトレンドの強弱を数値化して判断できるインジケーターです。

ADXは0〜100の範囲で推移し、数値が高いほどトレンドが強いこと、低いほどレンジ相場であることを示します。[image_with_animation image_url="21586" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

ADXで確認できる数値を使った、トレンド強弱の基準は以下の通りです。

ADXの数値 トレンドの強さ
0~20 トレンドなし(レンジ相場)
20~40 トレンドが発生し始めている
40~50 トレンド相場に突入している
50~60 強いトレンドが発生している
60~ トレンドが過熱している(反転の可能性が高い)

ADXとDMIの関係

ADXを使うことでトレンドの発生や強弱を判断できるものの、「上昇トレンド」か「下降トレンド」かのトレンド方向は判断できません。

トレンド方向の判断材料としてADXと組み合わせて使われるのが、DMI(Directional Movement Index)です。

DMIは、上昇トレンドの強さを表す「+DI」と、下落トレンドの強さを表す「-DI」という2つのラインから構成されています。

つまりADXが上昇している中で、+DIラインが-DIラインよりが上昇していると「上昇トレンド」、-DIラインが+DIラインより上昇していると「下落トレンド」といった判断ができます。[image_with_animation image_url="22010" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

なおADXとDMIの関係は深いことから、取引プラットフォームによってはADXを表示すると同時にDMIも表示されます。

ADXの計算方法

ADXとDMIの関係をさらに理解するために、ADXの計算方法を見ていきましょう。

ADXの算出プロセスは以下の通りです。

  1. 当日と前日の高安値をもとに+DMおよび−DMを計算
  2. 価格変動の最大幅であるトゥルーレンジ(TR)を計算
  3. +DMや−DM、TRを使って+DIと-DIを計算
  4. +DIと-DIをもとにDX(Direction Index)を計算
  5. DXの平均を求めてADXを計算

計算方法を見て分かるように、ADXの計算にはDMIの構成要素である+DIと-DIが使われています。

このようにADXと+DI・-DIは非常に関連性が深いテクニカル指標なのです。

ADXやDMIの使い方や見方

ADXは相場の環境認識、DMIは環境認識をした上での売買判断に使います。

ADXやDMIの使い方や見方の基本として、以下の2つを解説します。

  • ADXだけで順張りに適した銘柄を見つける
  • +DIと−DIのクロスで順張りエントリーをする

ADXだけで順張りに適した銘柄を見つける

ADXの数値を見ることで、順張りに適した強いトレンドが出ている銘柄を見つけることができます。

ADXは銘柄ごとのトレンドの強さを数値化してくれるため、ADXの数値が一定以上であれば順張りが効きやすい銘柄だと判断することができます。

判断基準は以下の通りです。

ADXの数値 判断基準
0~20 トレンドなし(エントリー非推奨)
20~40 トレンドの初動(注目すべき局面)
40~50 明確なトレンド(エントリー好機)
50~60 強いトレンド(トレンド継続の期待大)
60~ トレンドが過熱(利益確定、またはエントリー非推奨)

例えば複数の通貨ペアにADXを表示して、ADXの数値が40以上の銘柄だけを絞り込むことでトレンド相場を効率的に狙うことが可能です。[image_with_animation image_url="22016" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

このようにADXの数値を活用することで、「勝ちやすい相場」と「負けやすい相場」を事前に選別できるのが大きなメリットです。

+DIと−DIのクロスで順張りエントリーをする

ADXでの相場の見極めに加えて、+DIと−DIのクロスを活用することで、具体的な売買判断が可能になります。

+DIと−DIのクロスによる売買判断方法は、以下の通りです。

  • +DIが−DIを上抜けた場合:買いが優勢 → 買いエントリーのシグナル
  • −DIが+DIを上抜けた場合:売りが優勢 → 売りエントリーのシグナル

ただしクロスだけで判断するのではなく、ADXの数値でトレンド相場であることを確認できているのが大前提です。

例えばADXが20以上のときに+DIが−DIを上抜いたら、強い上昇トレンドの発生と判断して買いエントリーを検討できます。[image_with_animation image_url="22022" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

ADXが低い状態でのクロスは、レンジ相場におけるだましの可能性が高くなるので注意しましょう。[nectar_btn size="jumbo" open_new_tab="true" button_style="regular" button_color_2="Accent-Color" solid_text_color_override="#000000" icon_family="none" button_id="challenge2" text="TradingCultで取引を始める" url="https://my.tradingcult.com/ja/challenges?group=Challenges&affiliateId=148&utm_campaign=blog20250321&utm_content=challenge2"]

ADXは基本的な使い方だけで勝てるのか?

プロップファームのメリットADXは基本的な使い方だけでも相場で勝てるのか気になる方のために、以下の条件で実際の相場を使って検証してみました。

  • エントリー条件:ADXが20を超えた状態で、±DIがクロスしたら順張り
  • 損切り条件:エントリー地点の直近高安値
  • 利益確定の条件:リスクリワード比が1以上へ到達

検証結果は以下の通りです。

項目 取引チャンス 勝率
ユーロドル日足 10回 50%
ユーロドル1時間足 11回 45.5%
ユーロドル15分足 10回 60%
ユーロドル1分足 9回 77.8%

平均勝率が58.3%となり、今回の条件下ではADXだけでも勝てることが分かりました。

また15分足や1分足などの短期足では勝率が高かったことから、スキャルピングのような短期取引に向いていることも分かりました。

ADXだけで勝てるのかについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫ADXだけで勝てるのかを検証|勝率アップのコツや相性がいいインジケーターを紹介

ADXと他のインジケーターを組み合わせた使い方

DMIの他にもトレンド方向や売買シグナルを判断するために、ADXと相性がいいインジケーターがあります。

ADXと相性がいい以下のインジケーターを組み合わせた使い方を解説します。

  • ADXと移動平均線の組み合わせ
  • ADXとボリンジャーバンドの組み合わせ

ADXと移動平均線の組み合わせ

移動平均線は価格の方向性を視覚的に把握できるため、ADXのトレンド方向を判断できないという弱点を補うことができます。

具体的な使い方は以下の通りです。

  • ADXが25以上、かつ移動平均線が上方向:買いシナリオ
  • ADXが25以上、かつ移動平均線が下方向: 売りシナリオ

上記を使ってトレンド方向を確認した上で、移動平均線で価格が反発したタイミングで順張りエントリーをします。[image_with_animation image_url="22028" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

ADXとボリンジャーバンドの組み合わせ

ボリンジャーバンドではトレンド方向と強弱の両方を確認することができるので、ADXの弱点を補いつつトレード根拠も強めることができます。

具体的には、ボリンジャーバンドが広がり始めてADXが20〜25を上抜けるタイミングがトレンド発生の初動になるので、順張りエントリーの好機だと分かります。

そしてボリンジャーバンドが拡大中にADXが40以上で上昇中の場合、 強いトレンド継続中だと判断できるので押し目買いや戻り売りを狙いやすくなります。[image_with_animation image_url="22034" image_size="full" animation_type="entrance" animation="None" animation_movement_type="transform_y" hover_animation="none" alignment="" img_link_large="yes" border_radius="none" box_shadow="none" image_loading="default" max_width="100%" max_width_mobile="default"]

一方でADXが上がっているものの、ボリンジャーバンドが広がっていない場合はADXのシグナルがだましの可能性があると判断できます。

ADXを極めるための2つのコツ

chris liverani ndfqqq 7qwm unsplash (1)ADXの使い方を極めるためのコツとして、以下の2つを紹介します。

  • トレンドの発生前に注目する
  • 設定はなるべく変えない

トレンドの発生前に注目する

ADXの真価が発揮されるのはすでにトレンドが出ている相場ではなく、これからトレンドが始まりそうな相場です。

なぜならADXで強いトレンドがすでに確認されている状態でエントリーをすると、高値買いや安値売りになる可能性があるからです。

したがってADXを効果的に使いたいなら、最低でも20台から上昇し始める動きにいち早く気づき、初動で入ることがカギとなります。

設定はなるべく変えない

ADXはデフォルトで「14」期間に設定されていることが多いですが、この設定はなるべく変えないようにしましょう。

なぜなら多くのトレーダーがデフォルト設定を活用しているので、そのままの設定を使う方がセオリ-通りのテクニカル分析が効きやすいからです。

また設定を頻繁に変えることは、トレードに再現性がなくなってしまう原因にもなります。

仮に「今回は設定7」「次は設定20」と使い分けてしまうと、結果の比較ができず、自分に合った勝ちパターンが確立しにくくなるので注意しましょう。

ADXの練習はFunded7で

まとめ

この記事ではADXの使い方について、概要からDMIとの関係性、他のインジケーターとの組み合わせ方まで、実践に役立つ情報を幅広く解説してきました。

検証結果からも、ADXはトレンドのある通貨ペアを見極める手段として非常に有効であり、特にスキャルピングのような短期取引との相性が良いことも分かりました。

ただしADXだけで取引は完結するのではなく、他のインジケーターや環境認識と組み合わせて使うことが勝率アップの鍵となります。

まずはデフォルト設定のままADXを表示し、実際のチャートでトレンドの強さと動きの関係性を体感してみてください。

今日からでもすぐに始められるインジケーターですので、ぜひADXを使ったトレードにチャレンジして、自分の勝ちパターンを見つけていきましょう。


日本で挑戦できるプロップファーム5選|選ぶコツやおすすめも紹介!

日本で挑戦できるプロップファーム5選|選ぶコツやおすすめも紹介!

最近注目を集めているプロップファームですが、「英語ばかりで仕組みが分かりにくい」「どのファームが日本人向けなのか判断できない」と悩んでいませんか?

日本人トレーダーが挑戦できるプロップファームはたくさんありますが、日本語に対応しているプロップファームはそれほど多いわけではありません。

この記事では、日本で挑戦できる5つのプロップファームを紹介するとともに、選び方やおすすめのプロップファームなどを以下の項目で詳しく解説します。

  • 日本人向けのプロップファームを選ぶメリット
  • 日本語に対応しているプロップファーム5選
  • 日本語対応のプロップファームの選び方
  • まとめ

プロップファームについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

プロップトレーダーとは一体?なるための方法や必要なスキルを徹底解説!

日本人向けのプロップファームを選ぶメリット

海外だけではなく、日本人にも向けてサービスを提供しているプロップファームを選ぶ最大のメリットは、日本語に対応している点です。

プロップファームは比較的最近注目され始めたサービスなので、仕組みやルールが分からないトレーダーもいることでしょう。

そのようなトレーダーが以下のような日本語未対応のプロップファームのサイトを見ると、重要なルールが理解しにくく、誤解が生じる可能性があります。

FTMOの公式サイト画像引用:FTMO

一方で日本語に対応しているプロップファームであれば、スムーズにプロップファームの仕組みを理解することができます。

またサポートも日本語で対応してくれるため、「登録の方法がわからない」「出金手続きが不安」といった利用時の疑問もすぐに解消できるのです。

日本語に対応しているプロップファーム5選

日本人トレーダーが挑戦できるプロップファームはたくさんありますが、日本語に対応しているプロップファームはそれほど多いわけではありません。

日本語に対応しているプロップファームとして、以下の5つを紹介します。

  • Funded7
  • TradingCult
  • Fintokei
  • Fundora
  • SuperFunded

その1:Funded7

その2:TradingCult

TradingCultのバナー

画像引用:TradingCult

TradingCult(トレーディングカルト)は、Add-ons(アドオン)という拡張機能やスケーリングプランが充実している点が特徴です。

またスケーリングプランにより最大4億円の資金を運用できるようになるので、プロップファームを活かして大きな資金を運用してみたいというトレーダーにおすすめです。

その3:Fintokei

Fintokeiのバナー画像引用:Fintokei

Fintokei(フィントケイ)は、現状日本人トレーダーに最も認知されているといっても過言ではないプロップファームです。

プラン数や学習コンテンツなどプロップファームとして十分のサービスを提供しており、安定した実績を誇っています。

取引銘柄や取引ツールは標準的で初心者にも扱いやすい仕様となっている一方で、プラン価格は2万1,800円〜と、Funded7の10,530円〜と比べるとやや高めです。

またFunded7やTradingCultのアドオンのような拡張機能もありません。

その4:Fundora

画像引用:fundora

Fundoraも、Fintokeiと同様、多くの日本人トレーダーの認知を獲得しているプロップファームです。

Fundoraの特徴は、日本発のプロップファームである点と、教育に重きをおいたスタイルです。

リスク管理の方法が厳格にルールとして決まっていたりと、管理された中でのトレードスタイルを望む方にはぴったりのプロップファームです。

ただ、チャレンジの値段はFintokeiと同様に、高額であることには注意が必要です。

その5:SuperFunded

SuperFundedのバナー画像引用:SuperFunded

SuperFunded(スーパーファンデッド)は、低コストでプロップトレーダーを目指すことができるプロップファームです。

プラン価格は33ドル(約5,000円)〜と、多くのプロップの最低価格も下回っています。

ただし1段階目の評価ステップでは利益目標10%を達成する必要があり、7%や8%で設定されている他のプロップファームと比べると難易度は高くなっています。

プラン価格だけ見ると初心者トレーダーには向いているようにみえますが、実はプロップトレーダーになるためには相応のトレードスキルが必要になる点には注意です。

日本語対応のプロップファームの選び方

adam nowakowski vkrq5w3asca unsplash (3)日本語対応のプロップファームといっても、プラン価格や取引条件などはそれぞれで違います。

したがって、日本語対応のプロップファームを選ぶ際は以下の4つに注目することが重要です。

  • プラン価格とコストパフォーマンス
  • クーポンの配布状況
  • チャレンジの難易度
  • 取引条件

プラン価格とコストパフォーマンス

プロップファーム選びでは、プラン価格に加えて、プラン価格と運用資金のバランスを比べることが重要です。

プラン価格がただ安ければいいというわけではなく、プラン価格と運用資金のバランス(運用資金/プラン価格)が良いと初めてコストパフォーマンスが高いといえます。

各プロップファームが提供しているプランの価格とコストパフォーマンスは、以下の通りです。(2ステップ評価チャレンジの価格を参考)

項目 Funded7 TradingCult Fintokei Fundora SuperFunded
プラン価格 14,040円〜 14,900円~ 21,800円~ 26,999円~ 5,000円~
運用資金 200万円〜 180万円~ 200万円 250万円 45万円~
コスパ 142倍 121倍 92倍 92倍 90倍

2025年10月31日時点

調査結果より、Funded7がプラン価格とコストパフォーマンスの面から最も挑戦しやすいプロップファームであることが分かります。

クーポンの配布状況

プロップファームによってはプラン価格が安くなるクーポンを配布しており、活用することでさらにお得にプロップトレーダーへ挑戦できるようになります。

各プロップファームのクーポンの配布状況は、以下の通りです。

項目 Funded7 TradingCult Fintokei Fundora SuperFunded
配布状況 新規50%OFF/既存向け25%OFF -

2025年10月31日時点

Funded7では現在、新規向けの50%OFFクーポン【JAPAN50】と、2回目以降の再購入の方向けの25%OFFクーポン【JAPAN25】を同時配布しています。

したがってプラン価格やクーポンの配布状況を見ても、Funded7は最もコストパフォーマンスが高いプロップファームであるといえます。

チャレンジの難易度

プロップトレーダーとして資金の運用を開始するためには、「チャレンジ」と呼ばれるトレーダーのスキルを総合的に評価するテストのようなものをクリアする必要があります。

しかしチャレンジで設けられている条件は各社異なるので、いち早くプロップトレーダーを目指すためには難易度がなるべく低いプロップファームを選ぶことがおすすめです。

各プロップファームにおけるチャレンジの難易度は以下の通りです。(2ステップ評価チャレンジの条件を参考)

項目 Funded7 TradingCult Fintokei Fundora SuperFunded
利益目標 8%/6% 8%/6% 8%/6% 8%/5% 10%/5%
一日の最大損失率 -5% -5% -5% -5% -5%
最大損失率 -10% -10% -10% -10% -10%
最低取引日数(回数) 3日 3日 3日 3日 4日

2025年10月31日時点

チャレンジの難易度を比べると、Fundoraが最もプロップトレーダーを目指しやすいことが分かります。

ただFunded7やTradingCultにはリスク制限を調整できるアドオン機能があることを考えると、一概に比較は難しいといえます。

取引条件

チャレンジの難易度だけでなく、取扱い銘柄やレバレッジなどの取引条件もプロップファームによって違います。

各プロップファームにおける取引条件は以下の通りです。(2ステップ評価チャレンジの条件を参考)

項目 Funded7 TradingCult Fintokei Fundora SuperFunded
取扱い銘柄 FX、スポット貴金属、コモディティ、インデックス、仮想通貨(クリプト) FX、貴金属、エネルギー、株価指数、株式、仮想通貨 FX、貴金属、エネルギー、株価指数 FX、コモディティ、インデックス、仮想通貨 FX、貴金属、エネルギー、株価指数、株式、仮想通貨
レバレッジ 最大50倍 最大60倍 最大100倍 最大50倍 最大100倍
EAの利用 ×

2025年10月31日時点

取扱銘柄という点ではどのプロップも大差ありませんが、レバレッジの大きさではFintokeiやSuperFundedが一番大きいと言えます。また、EAの利用可否についてはTradingCultが禁止なだけで、それ以外は原則OKになっています。

プロップファームでは自己資金でのトレードと違い、トレードの再現性(一貫性)が求められていることから、大きなレバレッジをかけての取引が認められないケースがほとんどです。

その点から言えば、Funded7やFundoraなど元からレバレッジを最低限に制限されているプロップを選ぶ方が、ギャンブルトレードを未然に防ぐことができるかもしれません。

まとめ

この記事では、日本語対応のプロップファームを選ぶべき理由から、各社の比較、そして選び方のポイントに至るまで詳しく解説してきました。

プロップファームはトレーダーにとって資金を活かして実力を試せる貴重な機会ですが、ルールや取引条件の理解が不十分なままでは本来の実力を発揮できません。

日本語対応のプロップファームであれば仕組みや条件をスムーズに理解できるので、トレードに集中しやすいことが大きな魅力です。

コストパフォーマンスやチャレンジの難易度、取引条件を比較して自分に合った日本語対応のプロップファームを選び、プロップトレーダーの第一歩を踏み出していきましょう。


FXの過去検証は意味ないのか?次に進むべきステップも紹介

FXの過去検証は意味ないのか?次に進むべきステップも紹介

過去検証とは、過去のチャートを使って自分のトレードルールがどれくらい通用するかを確認する、いわばリアルトレードに備えるためのシミュレーショントレーニングです。

しかし、過去の相場状況と現在や未来の相場は同じではない、リアルトレードならではの緊張感を体験できないなどの理由から「過去検証は意味ない」と言われることがあります。

この記事では、「FXの過去検証は意味がない」と言われる主な理由を整理しながら、実際に必要ないのか、また正しく進めるためのステップなどを以下の項目で詳しく解説します。

  • FXで過去検証は意味ないと言われる4つの理由
  • FXで過去検証をする5つのメリット
  • FXの過去検証に役立つのがFunded7のMT5
  • FX過去検証を意味あるものにする正しいやり方
  • 過去検証後の次のステップはFunded7で評価チャレンジに挑戦!
  • まとめ

【1分要約】FXでは過去検証は十分意味がある

過去検証は意味ないと言われることがありますが、安全にトレードの基礎力を磨ける、トレードスキルの上達スピードが向上するなどの理由から過去検証には十分意味があります。

実際に過去検証は意味があることから、定期的に実践をしているプロトレーダーも少なくありません。

また過去検証で得たトレードスキルやルールを実戦に近い環境で試す際に役立つのが、Funded7をはじめとするプロップファームです。

Funded7では、プランを購入してチャレンジに合格することで、最大6,000万円の資金が運用可能なプロトレーダーの権利を得られるプロップトレードサービスを提供しています。

自己資金のトレードとは違って、リスクに晒す金額が限定的な上に、ルールを守りつつ目標利益の達成を目指すので、資金管理面やメンタル面で更なるトレードスキルの向上を期待できます。

FXで過去検証は意味ないと言われる4つの理由

adam nowakowski vkrq5w3asca unsplash (3)FXで過去検証は意味がないと言われる理由として、以下の4点が挙げられます。

  • 市場環境は常に変化しているから
  • 緊張感など心理面を再現できないから
  • 特定の相場に最適化しすぎてしまうから
  • 細かな取引条件まで再現することが難しいから

その1:市場環境は常に変化しているから

市場環境は常に変化しているので、過去の相場状況と現在や未来の相場は同じではありません。

過去のチャートを使った検証では、当時の経済状況や市場の参加者、ボラティリティなどの条件が限定されているため、今後の相場でそのまま再現される保証はないのです。

したがって「過去に通用した手法は未来では通用しないのでは?」という疑問が生まれます。

実際にある一定期間だけ機能していたトレード戦略が、トレンドの変化や市場構造の変化によって次第に機能しなくなるケースは珍しくありません。

その2:緊張感など心理面を再現できないから

過去検証ではリアルな緊張感や心理的プレッシャーが伴わないため、本当のトレード練習にはならないと感じる人も少なくありません。

例えば過去チャートを使った練習では損失を出してもお金が減るわけではなく、トレーダーにとっての痛みがないため、感情が揺さぶられることもありません。

しかし実際のトレードでは、利益を伸ばしたい欲や損失を恐れる不安によって冷静な判断ができなくなることがあるので、メンタルのコントロールはトレードスキルと同じくらい重要です。

したがって、「過去検証だけではメンタルは鍛えられない=意味がない」との見方が生まれるのです。

 その3:特定の相場に最適化しすぎてしまうから

過去検証を繰り返す中で、特定の相場パターンや期間にだけ通用する手法に偏ってしまうことがあります。これを「過剰最適化(オーバーフィッティング)」と呼びます。

一見すると成績の良い手法でも、それが特定の相場環境にだけ適応していた場合は今後の変化した市場では全く機能しないこともあります。

例えば過去5年間のレンジ相場に最適化されたルールは、トレンド相場に入ると一気に負けが続くこともあるのです。

したがって、結局過去相場でしか通用しないなら意味がないと考える人が出てきます。

 その4:細かな取引条件まで再現することが難しいから

過去検証では、リアルな取引で発生する細かな条件を完全に再現するのが難しいという問題があります。

例えばスプレッドのような取引コストは、検証ソフトによっては十分に考慮されていないことがあります。

特にスキャルピングや短期売買では数pipsの差がトレード結果に大きく影響するため、こうしたコストを無視した検証は現実とはかけ離れた成績になりがちです。

したがって、どれだけ綿密にルールを組んでも実際の相場ではその通りにいかなかったという状況が発生することから意味ないと言われるのです。

FXで過去検証をする5つのメリット

FXで過去検証は意味ないと言われることがありますが、結論として、FXで過去検証をすることには意味があります。

FXで過去検証をするメリットとして、以下の5つを挙げられます。

  • 安全にトレードの基礎力を磨ける
  • 手法が有効かデータをもとに理解できる
  • 高速練習で上達スピードが上がる
  • トレードの癖やミスパターンに気づきやすくなる
  • 手法への信頼感やトレードの自信に繋がる

安全にトレードの基礎力を磨ける

特にトレード初心者にとって、過去検証はお金を失うことなくスキルを磨ける貴重な練習手段です。

リアルトレードでは常に資金リスクを抱えていますが、過去チャートを用いた検証では損失の心配なく安心して売買判断の練習ができます。

また過去検証をしてチャートの動きに慣れることで、相場のリズムや値動きの特徴を体感的に掴めるようになります。

基礎知識を身に付けつつ、チャートの動きに慣れることでリアルトレードへ移行した際も戸惑わずに対応できる基礎力が備わります。

手法が有効かデータをもとに理解できる

過去検証をすることで、自分の手法が本当に相場で通用するのかをデータで確かめられます。

感覚的に「勝てそう」と思える戦略でも、実際に過去チャートで繰り返し試してみなければ本当の再現性は判断できません。

過去検証でエントリー結果を記録し、勝率や損益比率、ドローダウンなどを分析すれば、その手法が長期的に利益を生み出す力を持っているかどうかが見えてきます。

さらに弱点が明らかになれば、データをもとにより早く改善もできるようになります。

高速練習で上達スピードが上がる

過去検証は、限られた時間で多くのトレード経験を積む手段として非常に有効です。

リアルな相場では1日1チャンスしかないような場面でも、過去検証であればチャートを早送りしながら何度も似た局面を繰り返し体験できます。

特にFX初心者や時間の制約がある兼業トレーダーは、このように時間を圧縮して場数を踏むことで、通常であれば数ヶ月〜数年かかる学びを数日〜数週間の短期間で習得できます。

トレードの癖やミスパターンに気づきやすくなる

リアルの相場では損失を恐れてルールを破ったり、焦って無理なエントリーをしたりと感情によって判断がブレることがよくあります。

一方で過去検証ではそのような感情の起伏が少ない分、ルール通りにエントリーや決済ができているかを客観的に見直すことが可能です。

さらにトレード記録を冷静に見直すことで、自分の癖やミスパターンに気づき次にどう改善すべきかが明確になります。

つまり過去検証は単なる技術練習ではなく、自分のトレーダーとしての行動を自己監査する場でもあるのです。

手法への信頼感やトレードの自信に繋がる

過去検証でしっかりと結果が出せれば、手法への信頼が生まれてトレードに自信を持って臨めるようになります。

トレーダーにとって「このルールで勝てる」という確信があるかどうかは、メンタルの安定に直結します。

ルールに迷いがあると、相場が荒れたときに判断がブレたり、恐怖心からエントリーをためらってしまったりするものです。

一方で、過去に十分なデータを基に検証し再現性のある成果が得られていれば、「連敗しても大丈夫、長期的には勝てる」と思えるようになります。

FXの過去検証に役立つのがFunded7のMT5

FXの過去検証をより効率的に行うためには、優れた検証ソフトやチャートツールの活用が欠かせませんが、その中でもおすすめなのが「MT5(MetaTrader 5)」です。

MT5には無料で使える「ストラテジーテスター」と呼ばれる機能があり、過去のチャートを再生して自分の手法を検証できます。

過去検証1
チャートの早送りや一時停止、1本ずつローソク足を進めるなどの機能があるだけでなく、自動売買プログラムの検証時には取引結果をレポートで出力することもできます。

有料の検証ソフトでも効果がありますが、まずは無料で過去検証を試してみたいという方はMT4を活用してみることがおすすめです。

FX過去検証を意味あるものにする正しいやり方

プロップファームのメリット過去検証の価値を引き出すには、以下のような正しい手順と心構えで行うことが大切です。

  • 検証する手法のルールと目的を明確に定める
  • 十分な期間・様々な相場でテストする
  • チャートの先を見ずに検証する
  • 検証結果を記録・分析する

検証する手法のルールと目的を明確に定める

なんとなくチャートを眺めて売買タイミングを探すだけでは、感覚に頼った曖昧な検証に終わってしまい、効果はほとんどありません。

したがって、エントリーの条件や決済のタイミング、損切り・利確の基準などを文章でルール化し、それを一貫して守って検証を行うことが重要です。

また勝率が〇%以上、最大ドローダウンは〇%までなど、検証で達成したい目標も明確にしておくと評価がブレず、相場に一貫性を持って向き合う練習にもなります。

十分な期間・様々な相場でテストする

ごく短期間だけのチャートで検証しても、相場の一部しか見ていないことになるので手法が本当に通用するかどうかの判断が難しいです。

偶然の勝ちパターンに過剰な信頼を寄せてしまうことを避けるためにも、最低でも1年分の過去相場で検証することが重要です。

また相場は常に変化するので、上昇トレンドや下降トレンド、レンジ相場といった異なる市場環境、日足だけでなく4時間足など複数の時間軸で検証することも手法の柔軟性や再現性を確認するために大切です。

チャートの先を見ずに検証する

過去検証でありがちな失敗が、チャートの先を見ながら検証してしまうことです。

リアルトレードでは、次のローソク足がどう動くかは当然わかりません。

しかし、チャートの全体が見えている状態で過去を振り返って「ここでエントリーすれば勝てたな」と判断するのは、いわば後出しジャンケンのようなものです。

相場をリアルタイムで読む力や先読み力を養うためにも、未来が見えない状態で判断する訓練は欠かさないようにしましょう。

検証結果を記録・分析する

過去検証の効果を最大限に引き出すには、「記録」と「分析」をセットで行うことも欠かせません。

ただチャートを眺めて売買の判断をしても、その結果を振り返らなければ自分の癖や課題は見えてきません。

検証中は、エントリーと決済の日時・価格、結果(損益pips)、相場の状況、そしてエントリー判断理由などをノートやスプレッドシートにしっかり記録しましょう。

このように記録を蓄積していくことで、勝率やリスクリワード比、ドローダウンなど、手法の客観的なパフォーマンス指標を導き出せます。

またどのような相場環境で勝ちやすいのか負けやすいのかといった傾向も分析できるため、手法の改善にも役立ちます。

過去検証後の次のステップはFunded7で評価チャレンジに挑戦!

まとめ

この記事では、FXにおいて「過去検証は意味ない」と言われる理由を4つの視点から分析し、過去検証が実は意味ある行為であることを詳しく解説しました。

過去検証は確かに万能ではなく、市場の変化や心理面などリアルトレードとのギャップがありますが、正しいやり方と視点を持てば確かなトレードスキルの土台を身に付けられます。

特にトレード初心者にとっては、安全に基礎力を磨いて手法の有効性をデータで確認し、トレードに自信を持つための重要なステップになります。

今の自分を変えたい、トレードで結果を出したいと思ったなら、まずはFunded7のMT5を活用してその一歩を踏み出してみてください。