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下降ウェッジとは?だましを回避するための5つのコツも紹介!

上昇シグナルのチャートパターンとして多くのトレーダーに知られているのが「下降ウェッジ」です。

下降ウェッジとは、価格が徐々に安値と高値を切り下げながら三角形を作るチャートパターンであり、上限のトレンドラインをブレイクすると上昇トレンドへ繋がります。

ただし実際の相場では、下降ウェッジをブレイクしたのにすぐに下落するなどの「だまし」が発生するケースも少なくありません。

またディセンディングトライアングルや三角持ち合いと混同してしまい、間違った判断から損失につながってしまうこともあります。

この記事では、下降ウェッジの基本的な形や特徴をはじめ、他のチャートパターンとの具体的な見分け方、実際に下降ウェッジを使う際のコツなどを以下の項目で詳しく解説します。

  • 下降ウェッジとは何か?
  • 下降ウェッジには2パターンある
  • 下降ウェッジを使った取引のセオリー
  • 下降ウェッジにはだましも存在する
  • 下降ウェッジのだましを回避するための5つの方法
  • 下降ウェッジの練習はFunded7で
  • まとめ

下降ウェッジとは何か?

下降ウェッジとは、価格が徐々に安値と高値を切り下げながら、トレンドライン同士が先端に向けて収束していくチャートパターンです。

下降ウェッジにおける上のトレンドラインを相場価格がブレイクすると、上昇トレンド発生のシグナルとなります。

下降ウェッジを見る際のポイントとなるのが、チャートパターンの形成過程では下降トレンドに見えるものの、最終的にトレンドラインを上方向へブレイクする点です。

ボラティリティが縮小する中、下降トレンドだと考えているトレーダーの思惑に反してトレンドラインを上方向にブレイクすると、売りポジションの損切りを巻き込んで大きな上昇を引き起こすのです。

三角持ち合いやディセンディングトライアングルとの違い

下降ウェッジと見間違いやすいチャートパターンに、三角持ち合いやディセンディングトライアングルがあります。

どれも高値と安値の両方が収束して三角形を形成する点では共通していますが、形を詳細に見れば簡単に見分けられます。

まず三角持ち合いは上下対象に綺麗な三角形を形成するので、いびつな三角形を形成する下降ウェッジとは異なります。

またディセンディングトライアングルは下降ウェッジと違い、サポートラインが水平ラインになっています。

三角持ち合いについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

≫三角持ち合いのだましを見抜く6つの方法|ブレイクの見極め方や3つの種類について解説!

下降ウェッジには2パターンある

下降ウェッジには、上昇トレンド中に形成されるものと、下落トレンドの終了間際に形成されるものの2パターンがあります。

どちらも最終的に価格が上昇する点は共通しているものの、確認できる売買シグナルが微妙に違います。

上昇トレンド中に発生する下降ウェッジ(トレンド継続型)

強い上昇トレンドの最中に、価格調整として下降ウェッジが形成されることがあります。

トレンドラインで下値を切り下げるものの、全体の流れは上昇基調が維持されている状態なので「トレンド継続」のシグナルとなります。

トレーダー心理としては、「短期的な利確売り」が発生する一方、下がれば買いたいという押し目買い勢力も控えている状況です。

特に直前の上昇トレンドが強かった場合、押し目買いの勢力も多くブレイク後に大きな価格上昇を期待できる傾向にあります。

下落トレンドの終了間際に形成される下降ウェッジ(トレンド転換型)

長期的な下落トレンドが続いた結果、徐々に買い戻す動きが現れることで全体的なトレンドが緩やかになり下降ウェッジが形成されるパターンもあります。

さらなる戻り売りを狙う新規の売り勢力が参入しているものの、下落トレンドが緩やかになったことでトレンド終了を感じるトレーダーも増えている状況です。

そのような状況で、戻り売りの取引根拠である下降ウェッジの上のトレンドラインを上方ブレイクすると本格的なトレンド転換となります。

下降ウェッジを使った取引のセオリー

下降ウェッジでは、上限のトレンドラインを明確に上抜けしたタイミングがエントリーポイントです。

そしてウェッジが形成されている値幅分ブレイク地点から上昇する傾向にあるので、その地点が利確目標となります。

損切りはブレイクしたトレンドラインの下、またはウェッジ先端の下限(直近安値)付近に設定します。

下降ウェッジにはだましも存在する

下降ウェッジが形成されたものの、上昇トレンドとならずに下落へ転じる「だまし」が発生することもあります。

実際、2023年11月にドル円の4時間足チャート上では綺麗な下降ウェッジが形成されたものの大幅な下落につながりました。

また下降ウェッジを上方にブレイクしたものの上昇が続かずに下落するパターンや、下降ウェッジ完成後もレンジが続くパターンのだましも存在します。

下降ウェッジを取引で活用する際は、だましを見極める方法も知っておく必要があります。

下降ウェッジのだましを回避するための5つの方法

下降ウェッジのだましを回避するために確認するべき、以下の5つの項目を紹介します。

  • どのような相場状況で下降ウェッジが形成されたか
  • 上位足のトレンド方向
  • 他のテクニカル指標でも買いシグナルが出ているか
  • 出来高やローソク足の強さ
  • ブレイク後の値動き

どのような相場状況で下降ウェッジが形成されたか

上昇トレンドの途中や下落トレンドの終盤で下降ウェッジが形成された場合は、価格の上昇シグナルとして機能しやすくなります。

一方で、下落トレンドの途中で形成される下降ウェッジは単なる一時的な調整にすぎず、上限のトレンドラインで跳ね返されてそのまま下落が継続するケースが多いです。

したがって下降ウェッジを見つけた際には、どのような相場状況で形成されているのかをまず冷静に判断することが重要です。

上位足のトレンド方向

下降ウェッジが形成された時間足のさらに上位足のチャートにおいて、下降ウェッジの買いシグナルを後押しするような上昇トレンドが発生しているか確認しましょう。

上位足でも上昇トレンドが発生していると、下降ウェッジのブレイク後に価格が伸び悩んだり、下にブレイクしたりする可能性は低くなります。

上位足での全体感を掴みつつ、短期足との整合性を取ることが下降ウェッジを活用した取引では重要です。

また、1分足や5分足などの短期足で形成される下降ウェッジはそもそもだましで終わる可能性が高いので、上位足でチャートパターンが形成されたかも確認しておきましょう。

他のテクニカル指標でも買いシグナルが出ているか

下降ウェッジは単体でもテクニカル分析で使えますが、さらに取引の精度を高めるためには他のテクニカル指標と組み合わせた多角的な分析が不可欠です。

中でもトレンドの方向が測れる移動平均線やボリンジャーバンドは、仕組みもシンプルで下降ウェッジとの相性が抜群です。

たとえば、移動平均線が上を向いて上昇トレンドを示している中で下降ウェッジが形成されると上昇トレンドが継続する可能性が高まります。

普段お使いのインジケーターがあれば、組み合わせて下降ウェッジを取引で活かしていきましょう。

出来高やローソク足の強さ

出来高増加=相場参加者の取引が活発である証拠となるため、大きな出来高を伴って下降ウェッジをブレイクすると、そのブレイクはダマシである可能性が低いと判断できます。

株式市場や仮想通貨市場では出来高データが取得できるため、ブレイク時に出来高が増加しているかを確認してみましょう。

一方、為替市場では正確な出来高データが取得できないため、代替手段としてブレイク時のローソク足の大きさを見るのがおすすめです。

過去数本のローソク足よりも明らかに大きな陽線が現れた場合、実需や機関投資家の参加による強い買い圧力が加わっている可能性が高く、信頼度が上がります。

ブレイク後の値動き

下降ウェッジは、ブレイクした瞬間にエントリーしたくなりますが、ここにダマシの落とし穴が潜んでいます。

特に最初のブレイクが「フェイク」であるケースは多く、ブレイク直後に反転して再び下降トレンドへ戻るパターンも珍しくありません。

したがってブレイク直後の値動きを慎重に観察することが重要です。

具体的には、5分足や15分足など短期足で上抜け後の戻り(リターンムーブ)を確認します。

リターンムーブで再度ブレイクポイントを試し、そこから再上昇する動きが見られれば、本物のブレイクと判断できます。

さらに、リターンムーブの際に下ヒゲを伴うローソク足が現れれば、買い支えが強い証拠となり、フラッグ形成へ移行するパターンも回避しやすくなります。

単純なパターン認識だけでなく、ブレイク後のプライスアクションまで丁寧に追うことで、ダマシを見極める精度が飛躍的に向上します。

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まとめ

この記事では、下降ウェッジの基本的な形や特徴、他のチャートパターンとの違い、だましの見分け方などに至るまで詳しく解説しました。

下降ウェッジは、単なるチャートパターンのひとつではなく、相場心理やプライスアクションが凝縮された重要なシグナルです。

特に、上昇トレンド中の押し目や下落トレンドの最終局面で現れる下降ウェッジは、今後のトレンド転換や継続を読み解く鍵として、多くのプロトレーダーにも注目されています。

ただし下降ウェッジには「だまし」が発生するリスクもあるため、上位足の確認や出来高のチェック、他のテクニカル指標との組み合わせなど、多角的な分析が欠かせません。

今回紹介した5つのだまし回避方法を参考にしながらリアルな相場環境で経験を積むことで、下降ウェッジを活用したトレードスキルを着実に身につけることができるでしょう。