一目均衡表が意味ないという噂は嘘!意味ないと言われる4つの理由や使えるようになるための6つの知識を解説!
一目均衡表とは、価格のトレンドや相場のバランスを一目で判断できる日本発のテクニカル指標であり、多くのトレーダーに愛用されています。
しかし、一目均衡表は意味ないと言われることも少なくありません。
「一目均衡表はなぜ意味ないと言われるのか?」
「一目均衡表は実際のトレードでは使えないのか?」
一目均衡表は意味ないと聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論として、一目均衡表はトレンドを正確に把握できたり、相場の転換ポイントを予測できたりする点で非常に使えます。
ただし一目均衡表を使いこなすためには、正しい使い方を理解しなければなりません。
この記事では、一目均衡表が「意味がない」とされる理由を掘り下げながら、トレードに活かすための6つの知識と具体的な手法まで、以下6つの項目で解説します。
- 一目均衡表とは
- 一目均衡表が意味ないと言われる4つの理由
- 一目均衡表を使えるようになるために必要な6つの知識
- 一目均衡表を使った実際のトレード手法
- 一目均衡表を使う際の注意点
- まとめ
一目均衡表とは
一目均衡表とは、日本人の株式評論家「細田悟一」によって考案された日本発のテクニカル指標です。
その名前の通り、一目で相場の均衡(バランス)やトレンドの流れが把握でき、その視覚的な分かりやすさから多くのトレーダーに愛用されています。
一目均衡表は、以下の5つの要素で成り立っています。
構成要素 | 概要 | 分かること |
転換線 | 過去9日間の最高値と最安値の平均値を結んだ線 | 短期トレンド |
基準線 | 過去26日間の最高値と最安値の平均値を結んだ線 | 中期トレンド |
先行スパン1 | 転換線と基準線の平均値を26日先に表示した線 | 短期・中期トレンド |
先行スパン2 | 過去52日間の最高値と最安値の平均値を26日先に表示した線 | 長期トレンド |
遅行スパン | 当日の終値を26日間前に表示した線 | トレンドの強弱やトレーダーの心理 |
一目均衡表が意味ないと言われる4つの理由
一目均衡表は、視覚的に相場のバランスを捉えられるテクニカル指標ですが、以下のような理由から「一目均衡表は意味ない」と言われることがあります。
- 一目均衡表の習得にはハードルが高そうだから
- 一目均衡表を正しく使いこなせていないから
- なかなか売買シグナルが発生しないから
- 一目均衡表が機能しない相場もあるから
その1:一目均衡表の習得にはハードルが高そうだから
一目均衡表は5つの要素を組み合わせて相場を分析するため、その複雑さから習得するまでハードルが高いと感じるトレーダーも少なくないからです。
たしかに一目均衡表は、移動平均線やボリンジャーバンドのような比較的シンプルなテクニカル指標と比べて、使いこなすまでにかなりの理解が必要で、時間がかかります。
したがって一目均衡表を使いこなすぐらいなら、移動平均線やボリンジャーバンドの方が「結果が出やすい」と感じる結果、一目均衡表は「意味がない」と捉えられがちになります。
その2:一目均衡表を正しく使いこなせていないから
一目均衡表を正しく理解せずに少しトレードで使ってみただけでは「意味がない」と判断してしまうケースも少なくありません。
一目均衡表はその見やすさから、視覚的に把握しやすい売買シグナルのみに目がいきがちです。
しかし一目均衡表を正しく使いこなすためには、各要素の計算方法などを学んで、本質的な仕組みをしっかりと理解する必要があります。
また時間や波動の概念など、追加の知識も一目均衡表を使いこなすためには重要になります。
その3:なかなか売買シグナルが発生しないから
一目均衡表が意味ないと感じられる理由の一つに、売買シグナルの発生頻度が少ない点も挙げられます。
特に、一目均衡表で強力なシグナルとされる「三役好転」や「三役逆転」は、その発生条件が厳しく、頻繁には現れません。
実際に2023年以降のドル円の週足チャートを確認すると、一目均衡表の三役好転が一度確認できたのみで、2024年になってからは一度も発生していません。
このようにシグナルの発生頻度が少ないため、より多くの取引機会を得たいトレーダーにとっては、一目均衡表が意味がないと感じられることもあるのです。
その4:一目均衡表が機能しない相場もあるから
一目均衡表はトレンド相場での分析が強みなので、レンジ相場では機能しづらいです。
レンジ相場では一目均衡表の各ラインやスパンが互いに絡み合ってしまい、むしろ表示しない方がチャートを見やすいという状況になりかねません。
また一目均衡表は今後の相場の流れや方向性を予想するのに有効なので、急変動相場など即座に価格変動へ対応しなければならない相場には向いていません。
一目均衡表は結局意味ないのか
結論として、一目均衡表は有効に機能する場面も多いので、意味のある効果的なテクニカル指標だといえます。
実際に2024年10月の相場を見てみると、一目均衡表の三役好転が発生したあと、強い上昇トレンドが続きました。
したがって、一目均衡表の売買シグナルさえ確認して押し目買いだけ狙っていれば負けることは少ないという結果になるのです。
また一目均衡表は多くのトレーダーに利用されているため、そのラインや売買シグナルも注目されやすいです。
多くのトレーダーが意識しているポイントでは反発やブレイクが発生しやすいので、トレードに取り入れる価値は十分にあるといえます。
一目均衡表を使えるようになるために必要な6つの知識
一目均衡表が意味ないと感じるトレーダーに向けて、使いこなせるようになるために必要な以下6つの知識を解説します。
- 一目均衡表を使う前に相場状況を確認する
- 雲をレジスタンス・サポートとして使う
- 波動論と水準論はどの相場でも使える
- 遅行線の本質はトレーダー心理の理解
- 三役好転や三役逆転は工夫して使う
- 一目均衡表の設定を見直してみる
その1:一目均衡表を使う前に相場状況を確認する
一目均衡表はトレンド相場に強いインジケーターなので、トレードで使う前にトレンド相場かどうかを確認しておくことが重要です。
トレンド相場かどうかを見極めるには、転換線や基準線の向きを確認してもいいですし、移動平均線など他のインジケーターを使ってもかまいません。
とにかく一目均衡表を使う前に、こうした相場認識のひと手間を行うだけでエントリーの精度を高められます。
その2:雲をレジスタンス・サポートとして使う
一目均衡表が難しいと感じている人は、まずは雲だけを表示してレジスタンス・サポートとして使うことから始めてみましょう。
使い方は簡単で、雲で価格が反発したタイミングで順張りエントリーをするだけです。
雲の中に相場価格が位置している場合は、レンジ相場であると判断できるため、エントリーを控えることもできます。
雲は視覚的にわかりやすくシンプルなので、まずは雲を使うことに慣れるためにも、普段お使いの他のインジケーターと組み合わせて使ってみてもいいでしょう。
その3:波動論と水準論はどの相場でも使える
一目均衡表を使いこなすためにおさえておきたいのが、以下の3大理論です。
- 波動論:相場の値動き(波動)をパターン化して分析を行う理論
- 水準論:価格がどの水準まで変動するのかを予測する理論
- 時間論:相場が反転しやすい時間に注目する理論
中でも、波動論と水準論はどのインジケーターを使う場合でも使える理論なので、全て覚えるのが難しいという方は、まずこの2つを覚えておきましょう。
波動論と水準論の中でも特に抑えておきたい知識を以下の表にまとめました。
波動論 | 相場はN波動の繰り返しで形成される。したがって、N波動を見つけてみることから始める。 |
水準論 | 安値から1度目の高値までと同じ分の値幅、今後価格が変動する可能性がある。 |
以下のチャートでは、N波動を見つけたのち、水準論で計算できる値幅までしっかりと上昇を続けていることが分かります。
その4:遅行線の本質はトレーダー心理の理解
遅行線が相場価格よりも上にあると上昇トレンド、下にあると下落トレンドという使い方が一般的に知られていますが、トレーダーの心理を把握するというのが本質的な使い方なのです。
そもそも遅行線とは、当日の終値を26日(約1ヵ月の営業日)遅行して表示したものです。
つまり、遅行線が相場価格よりも上の位置にあると、約1ヵ月前に銘柄を購入していた場合は含み益、空売りをしていた場合は含み損を現在抱えていると分かります。
このように、過去にどのようなポジションを保有したトレーダーが楽観的であるのか、または悲観的であるのかを理解できるのが遅行線の本質なのです。
その5:三役好転や三役逆転は工夫して使う
三役好転や三役逆転は、一目均衡表で順張りをするための鉄板のシグナルですが、実際のトレードで活用するためには工夫が必要です。
なぜなら発生条件を見て分かる通り、シグナルの発生を待っていると取引タイミングが遅れてしまうのが難点だからです。
三役好転の発生条件は、以下の通りです。
- 転換線が基準線を上抜ける
- 遅行線が相場価格を上抜ける
- 相場価格が雲を上抜ける
したがって、三役好転や三役逆転を取引で活用する際には、全てのシグナル発生を待つのではなく、条件が揃いそうだと予測したうえで、確定前にエントリーするのが有効です。
どうしてもシグナルの条件が揃ってからエントリーしたい場合は、よほど強いトレンドが見込めない限り早めに利益確定をしてしまうなど、決済のタイミングを工夫するようにしましょう。
その6:一目均衡表の設定を見直してみる
一目均衡表の利用に慣れてきたら、設定も見直してみることも一つの手です。
デフォルト設定である「9・26・52」が最もおすすめですが、これは細田氏が日本市場向けに考案したものです。
したがって、取引習慣や相場の変動が異なる海外市場では「7・22・44」などがおすすめされるケースもあります。
検証をしつつ、トレードスタイルに合わせて一目均衡表の設定を見直してみると良いでしょう。
ただし一目均衡表の設定は時間論に基づいているので、時間論を意識しながらパラメータを設定する必要がある点には注意です。
一目均衡表を使った実際のトレード手法
まずは、一目均衡表の転換線・基準線の向きを確認して相場にトレンドが発生しているかを確認します。
そして確認できたトレンド方向への順張りを狙います。エントリータイミングは、雲へタッチしたタイミングです。
下記チャートでは、転換線と基準線から上昇トレンドを確認できました。また相場価格が雲を上抜けたので、雲の上限タッチで買いエントリーを狙います。
遅行線も相場価格の上に位置しているので、そろそろ三役好転が発生してもおかしくないと予測もできます。
損切りは、雲を下抜けた位置、利益確定はN計算値で計算します。
ただし、雲の色が反転していない(ねじれが発生していない)のは懸念点です。
本格的な上昇トレンドが発生するためには、以下のように推移する必要があると考えられるので、大きな値幅を狙うためには少しエントリーを待った方がいいとも予測できます。
このように一目均衡表の基本をしっかりと理解できれば、複数のトレード戦略を構築できます。
一目均衡表を使う際の注意点
一目均衡表は有効なテクニカル指標ですが、「だまし」が発生する可能性があることを忘れてはなりません。
雲の上抜けや三役好転が一時的に発生しても、その後すぐにトレンドが逆転することがあるのです。
したがって、一目均衡表に頼りすぎずにリスク管理や損切りを徹底することが大切です。
一目均衡表だけではだましが不安だという人は、MACDやRSIなど他のインジケーターを組み合わせてみても良いでしょう。
まとめ
この記事では、一目均衡表は意味がないと言われる理由から、使いこなせるようになるための知識、具体的なトレード手法まで詳しく解説しました。
一目均衡表は、その仕組みを理解して使いこなすことで、相場のトレンドやバランスを一目で把握できる非常に有効なテクニカル指標です。
ただし単にシグナルが出るのを待つだけでなく、相場の流れを予測しながら柔軟に対応することが、一目均衡表の効果を最大限に引き出すために重要です。
一目均衡表の使い方にまだ慣れていないという方は、まずは日足や週足など長めの時間軸でゆっくりと相場分析を始めてみてください。
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