【全て無料】移動平均線乖離率インジケーターのおすすめ5選|設定の目安も紹介
移動平均線乖離率インジケーターは、移動平均線に対して価格がどれだけ離れているかを測れるツールであり、相場の過熱感や反発の目安を見極めるうえで役立ちます。
移動平均線には価格が回帰しやすいという特性があるため、乖離率を定量的に把握することで、トレンドの継続性や反転ポイントをより正確に分析できるようになります。
「MT4で使える乖離率インジケーターにはどんな種類があるのか?」
「乖離率をpipsや直感的に把握したいけど、そういったインジはある?」
このような疑問を持つ方に向けて、この記事では移動平均線乖離率インジケーターを5つ紹介するとともに、設定の目安や具体的な活用方法などを以下の項目で詳しく解説します。
- MT4で使える移動平均線乖離率インジケーター3選
- 移動平均線同士の乖離を表示するならMACD
- 移動平均線乖離率インジケーターの設定の目安
- 移動平均線乖離率インジケーターの活用例
- 移動平均線乖離率の練習はFunded7で
- まとめ
【1分要約】移動平均線乖離率インジケーターのおすすめは5つ
代表的な移動平均線乖離率インジケーターとして、MT4搭載の「エンベロープ」、逆張りサイン機能のある「keys_kairi」、乖離をpipsで表示できる「kairi_oscillator」の3つがあります。
またMACDやTradingViewの「MA_RIBBON」を活用すれば、移動平均線同士の乖離も把握可能です。
グランビルの法則やオシレーターとの併用時における設定の目安としては±5〜10%が一般的ですが、通貨ペアや時間軸によって最適値は異なります。

MT4で使える移動平均線乖離率インジケーター3選
TradingCultの取引プラットフォームであるMT4で使える移動平均線乖離率インジケーターとして、以下の3つを紹介します。
- エンベロープ
- keys_kairi
- kairi_oscillator
なおMT4に標準で搭載されているのはエンベロープのみで、他2つのインジケーターは別途外部から無料ダウンロードする必要があります。
その1:MT4搭載のインジケーター「エンベロープ(Envelopes)」
エンベロープ(Envelopes)は、移動平均線を中心として、一定の乖離率を加減した上下のラインを表示する代表的なインジケーターです。
例えば0.2%という乖離率をエンベロープで設定すると、移動平均線の数値から±0.2%の位置に上下2本のラインが表示されます。
エンベロープは、ボリンジャーバンドと形状が似ていますが、仕組みは異なります。
ボリンジャーバンドが価格の標準偏差を基にしているのでバンド幅が常に変動するのに対し、エンベロープは一定の乖離率(%)でバンドを固定するためバンド幅が常に一定です。
したがってボリンジャーバンドはボラティリティの変化に敏感である一方で、エンベロープは相場の過熱感や反発の目安を安定的に示すのに適しているといえるのです。
またエンベロープはMT4に標準搭載されているので、スマホ版MT4でも活用できる点も特徴です。
その2:売買サインも表示してくれる「keys_kairi」
keys_kairiは、オシレーターの形式で移動平均線の乖離率を表示してくれるインジケーターです。
乖離率の計算の仕組みはエンベロープとは違い、標準偏差をもとに算出されています。
乖離が大きくなり、かつ上方乖離の場合は陰線の出現タイミング、下方乖離の場合は陽線の出現タイミングで矢印を表示してくれるので逆張り判断の精度も高まります。
また表示しているチャートと別の通貨ペアの乖離率を表示できたり、乖離率のグラフを上下反転する機能を使って通貨相関も把握できたりと機能が豊富なことも特徴です。
乖離率をpipsで表示できる「kairi_oscillator」
kairi_oscillatorは、移動平均線との乖離を「%」ではなく「pips」で表示できるインジケーターです。
設定した移動平均線に対して、現在の価格が何pips上または下に位置しているかを表示してくれるので直感的に乖離幅を把握しやすいです。
また、リアルタイムの乖離幅をチャート上にpipsで表示してくれる「kairi_text」というインジケーターと組み合わせることでさらに状況を把握しやすくなります。
移動平均線同士の乖離を表示するならMACD
トレンドの強さや過熱感を把握する上で、価格と移動平均線の乖離だけでなく、複数の移動平均線間の乖離を把握したいという方も少なくないでしょう。
移動平均線同士の乖離を確認するために役立つインジケーターの一つが、MACDです。
MACDの構成要素の一つであるMACDラインは、MACDで設定した2本の移動平均線の乖離(例:12EMA − 26EMA)を表しています。
したがってMACDの設定で乖離率を確認したい移動平均線の期間を指定すると、MACDラインにて移動平均線同士の乖離を確認できるようになります。
TradingViewの「MA_RIBBON」もおすすめ
移動平均線同士の乖離の確認には、TradingViewで活用できる「MA_RIBBON」というインジケーターもおすすめです。
MA_RIBBONとは、表示している2つの移動平均線間をゾーンとして塗りつぶして描画してくれるインジケーターです。
ゾーン部分が狭い場合は乖離しておらずトレンドも発生していない、広がり始めた場合はトレンド発生、広がりすぎた場合はトレンドの過熱といったように直感的に乖離を把握できます。
直感的なチャート分析を重視するトレーダーや、今表示している移動平均線でそのまま乖離率も確認したいというトレーダーにおすすめです。
移動平均線乖離率インジケーターの設定の目安
一般的に、移動平均線からの乖離が±5%を超えると過熱感が意識されやすく、±10%を超えると相場の転換点になる可能性が高まるといわれています。
したがって一般的な数値を目安にエンベロープ(Envelopes)を使う場合は、偏差を「0.5〜1.0」に設定しておくとよいでしょう。
ただしこの目安は銘柄や時間軸によって異なるため、過去の値動きをチャートで確認し、どの程度の乖離で価格が反転しやすかったかを検証することが重要です。
例えばドル円の4時間足で過去半年分を表示し、21SMAからの乖離率をエンベロープで表示してみると、「+7%を超えたら反落しやすい」「−6%で反発しやすい」といった傾向が見えることがあります。
このようにテストを重ねて最適な目安値を見つけておくと、トレードの判断がより明確になります。
移動平均線乖離率インジケーターの活用例
移動平均線の乖離率を確認できるインジケーターを活用した例として、以下の3つを紹介します。
- グランビルの法則を使った逆張り
- 移動平均線を使った順張りの決済目安にする
- オシレーターと組み合わせた逆張り
グランビルの法則を使った逆張り
グランビルの第4原則や第8原則を使った逆張りのエントリーポイントを判断する際に、移動平均線乖離率インジケーターが役立ちます。
グランビルの第4原則や第8原則では、価格が移動平均線から大きく乖離したタイミングで逆張りとされています。
しかし、どれくらい乖離した場合にエントリーすればいいのか具体的な基準がありません。
乖離率インジケーターの過去数値を見て反転しやすい具体的な数値を把握しておくことで、より根拠を持った逆張りが可能になります。
移動平均線を使った順張りの決済目安にする
移動平均線乖離率インジケーターは、順張りトレードの決済タイミングを見極めるための基準としても有効です。
トレンドフォローのエントリー後、どこで利益を確定するかを迷う場面は多くありますが、価格が移動平均線からどれだけ離れたか(乖離)を数値で把握することで、過熱感を客観的に判断できます。
例えば上昇トレンド中に価格がSMAから+5%以上乖離した場合、相場では過熱感が意識されるので利益確定を考えたほうがいいと判断することができます。
トレンドに乗っている間の「出口の判断」が曖昧になりがちなトレーダーにとって、乖離率インジケーターは強力なサポートツールとなるでしょう。
オシレーターと組み合わせた逆張り
移動平均線乖離率インジケーターは、RSIやストキャスティクスといったオシレーター系インジケーターと組み合わせることで逆張り手法の精度をさらに高めることができます。
例えば移動平均線乖離率インジケーターで過熱感を確認できたと同時に、RSIでも「買われすぎ」や「売られすぎ」が確認できると逆張りの成功率を高められます。
またオシレーター系インジケーターは価格の勢い(モメンタム)を測ることに長けています。
したがって、移動平均線からの乖離率が大きいにもかかわらず、RSIが高止まりしている場合などは「勢いが続いている」と判断できるため、無駄な逆張りを避けるフィルターとしても機能します。
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まとめ
この記事では、移動平均線乖離率インジケーターについて、おすすめのインジケーターや設定の目安、実践的な活用方法に至るまで詳しく解説しました。
インジケーターを使うことで乖離の大きさを定量的に把握できるようになるので、今までなんとなくで行っていたエントリーや決済に明確なルールが生まれます。
今回紹介したインジケーターや活用パターンを参考に、自分のトレードスタイルに合った設定を実際のチャートで試してみましょう。
慣れてきたら、Funded7を活用して実際の取引環境で練習を重ね、移動平均線乖離率を活かした精度の高いトレードを目指してみてください。