Funded7における「全体の最大損失率」の重要性
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Funded7でプロップトレーダーとして活動する上で、最も重要なルールの一つが「全体の最大損失率」です。これは、アカウントが規定のリスク制限に違反する前に許容される最大の損失額を定めたもので、このルールを破るとアカウント失格となります。
Funded7では、挑戦するプランによって全体の最大損失率が異なります。また、その計算には「相対ドローダウン」や「絶対ドローダウン」という特殊な方式が採用されており、仕組みを正しく理解することが安定した利益獲得の鍵となります。
この記事では、Funded7のプランごとの正確な全体の最大損失率、相対ドローダウン方式、絶対ドローダウン方式の計算方法、そしてよくある失敗を避けるための注意点について詳しく解説します。
【最重要】Funded7の最大損失率はプランによって異なる
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Funded7の最大ドローダウンは、「1フェーズ」「速攻」プランで「相対ドローダウン方式(Trailing Drawdown)」、「2フェーズ」プランで「絶対ドローダウン方式(Static Drawdown)」が採用されています。「相対ドローダウン」は、利益が出てアカウントの最高残高が更新されると、損失許容ラインもそれに合わせて上昇していく仕組みです。「絶対ドローダウン」は初期資金から計算した損失許容ラインが設定される仕組みです。
相対ドローダウンの仕組み
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相対ドローダウンは、アカウントの最高残高(ハイウォーターマーク)を基準に計算されます。
- 仕組み: アカウントの残高が新たな最高値を記録すると、全体の最大損失ライン(失格となる残高)もその最高値に合わせて引き上げられます。
- 特徴: 一度引き上げられた損失ラインは、その後利益が減少しても下がることはありません。これにより、利益を確保しながらリスクを管理することが求められます。
【相対ドローダウンの例】
例えば、全体の最大損失率が8%のプランで開始残高が200万円の場合、当初の損失許容ラインは184万円(200万円 – 16万円)です。しかし、取引で利益を出し、残高が210万円に達すると、損失許容ラインも194万円(210万円 – 16万円 ※計算例)のように引き上がります。
※実際の計算はドルベースや円ベースのアカウント通貨で行われます。
絶対ドローダウンの仕組み
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絶対ドローダウンは、アカウントの初期資金を基準に計算されます。
- 仕組み: アカウントの残高初期資金に合わせて損失許容ラインが設定されます。
- 特徴: 利益を上げてアカウントの残高が拡大したとしても、損失許容ラインはそのままなので、残高の拡大に合わせてよりゆとりのあるトレードを行うことができます。
【絶対ドローダウンの例】
例えば、全体の最大損失率が8%のプランで開始残高が200万円の場合、当初の損失許容ラインは184万円(200万円 – 16万円)です。取引で利益を出し、残高が210万円に達しました。その際の損失許容ラインは184万円(200万円 – 16万円 ※計算例)のままです。
※実際の計算はドルベースや円ベースのアカウント通貨で行われます。
プラン別・全体の最大損失率のルール
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Funded7では、3つのプランごとに全体の最大損失率が明確に定められています。ご自身の取引スタイルに合ったプランを選ぶ際の重要な比較ポイントです。
2フェーズプラン:全体の最大損失率 10%
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- 特徴: 評価フェーズが2段階ある標準的なプランです。
- 全体の最大損失率: 10%
- ポイント: 絶対ドローダウンにより、最も損失許容幅が広く、比較的ゆとりのあるリスク管理が可能です。アドオンでさらに5%増加させることもできます。
1フェーズプラン:全体の最大損失率 8%
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- 特徴: 1段階の評価フェーズをクリアすれば利益分配が始まるプランです。
- 全体の最大損失率: 8%
- ポイント: 2フェーズプランよりルールは若干厳しいですが、短期間でプロップトレーダーを目指せます。
速攻プラン:全体の最大損失率 8%
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- 特徴: 評価フェーズがなく、初めから利益分配対象となるプランです。
- 全体の最大損失率: 8%
- ポイント: 即時利益を狙える反面、損失管理は1フェーズプラン同様にシビアになります。
全体の最大損失率の計算方法とシミュレーション
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ここでは相対ドローダウン方式の具体的な計算方法をシミュレーションで見ていきましょう。ここでは、最もルールが分かりやすい「1フェーズプラン(全体の最大損失率8%)」、アカウント残高700万円($50,000相当)のケースで解説します。
基本的な計算式
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損失ライン(失格となる残高) = 現在の最高残高 (ハイウォーターマーク) – (初期アカウント残高 × 全体の最大損失率)
※重要なのは、差し引く損失許容「額」は、取引開始時の初期残高を基準に一度決まると、基本的には固定されるという点です。
シミュレーション①:取引開始から利益が出た場合
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- スタート時
- 初期残高: 700万円
- 損失許容額 (8%): 56万円
- 損失ライン: 700万円 – 56万円 = 644万円
→ この時点では、残高が644万円を下回ると失格となります。
- 利益が出て最高残高が更新
- 取引が成功し、アカウント残高が750万円に到達しました。
- 新しい最高残高(HWM): 750万円
- 新しい損失ライン: 750万円 – 56万円 = 694万円
→ 損失ラインが引き上げられました。今後、残高が694万円を下回ると失格になります。たとえ残高が750万円から720万円に減ったとしても、この694万円というラインは変わりません。
シミュレーション②:利益確定(出金)を行った場合
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出金を行うと、最高残高(HWM)の記録が出金額分だけ減少するため、損失ラインが再計算されます。これにより、場合によっては損失ラインが不利な方向(下方向)に修正されることがあるため注意が必要です。
- 状況: 上記シミュレーション②の後、残高が750万円の状態で、100万円を出金したとします。
- 出金後の残高: 650万円
- 新しい最高残高(HWM): 以前のHWM 750万円 – 出金額 100万円 = 650万円
- 新しい損失ライン: 新しいHWM 650万円 – 初期損失許容額 56万円 = 594万円
→ このケースでは、新しい損失ラインは594万円です。出金後の残高650万円で取引を再開し、この594万円を下回ると失格となります。
注意点:出金によって再計算された新しい損失ラインが、当初の損失ライン(この例では630万円)よりも低くなることがあります。しかし、一度ロックされた損失ラインは基本的に有利な方(高い方)が維持されるため、過度な出金は慎重に判断する必要があります。
全体の最大損失率で失敗しないための3つの注意点
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1. 毎日の残高と損失ラインを必ず確認する
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相対ドローダウン方式では、利益が出るたびに損失ラインが変動します。毎日の取引開始前に、現在の最高残高と、それに基づいた正確な損失ラインを把握しておくことが、意図しないルール違反を防ぐために不可欠です。
2. 出金のタイミングを戦略的に考える
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出金は利益を確定させる有効な手段ですが、最高残高(HWM)を引き下げるため、その後の取引の自由度(損失許容幅)を狭める可能性があります。大きな利益が出た後や、ある程度利益を蓄積してから出金するなど、戦略的な判断が求められます。
3. 禁止行為に注意する
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Funded7では、全体の最大損失率以外にも様々な取引ルールが定められています。アービトラージやマーチンゲール、アカウント共有などの禁止行為を行うと、即時アカウント失格となる可能性があります。公式サイトでルールを再確認し、クリーンな取引を心がけましょう。
まとめ:Funded7のルールを正確に理解して安定した取引を目指そう
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Funded7の「全体の最大損失率」は、特に「相対ドローダウン方式」の仕組みを理解することが重要です。プランごとに損失率が異なるため、自分の取引戦略に合ったプランを選択し、日々の残高と損失ラインを管理しながら取引に臨みましょう。ルールを正しく守ることが、プロップトレーダーとして成功するための第一歩です。