「Stay under 1%. Stay in control.」
プロップトレーダーが市場から退場する最大の原因は、過剰なレバレッジと、相関関係を無視したリスクの積み上げです。
Funded7では、複雑なマージンコールや不透明なロスカットルールの代わりに、「フラット・リスク・リミット(Flat Risk Limit)」というシンプルかつ強力な基準を設けています。
1. フラット・リスク・リミットとレバレッジ詳細 #
私たちは「単一ポジション」「相関グループ」「ポートフォリオ全体」のすべてに対し、ティアごとの一律のリスク上限(%)を適用します。
【重要】このリスク上限は「合計(Total)」です。
例えば上限が3.0%の場合、ある1つのトレードで3.0%のリスクを取った瞬間、他のポジションは一切持つことができません。
上限を超えてポジションを積み増そうとすると、即座に違反となります。
| ティア | プロ口座 | シルバープロ | ブロンズプロ |
|---|---|---|---|
| フラットリスク上限 (合計) | 3.0% | 2.0% |
1.0% |
| FX レバレッジ | 1:50 | 1:30 | 1:20 |
| 指数・貴金属 | 1:10 | 1:5 | 1:5 |
| 仮想通貨 | 1:3 | 1:2 | 1:2 |
| ストップロス(SL) |
Optional | Mandatory | Mandatory |
- 単一ポジション制限: いかなる1つのトレードも、このリスク%を超えてはなりません。
- バケット制限: 相関する通貨ペア(例:全てのUSDペア)の合計リスクも、この%を超えてはなりません。
- ポートフォリオ制限: 保有する全てのポジションのリスク合計も、この%を超えてはなりません。
2. リスクの計算方法(SL vs ATR) #
2. リスクの計算方法(SL vs ATR)
私たちは「SLを入れたから安心」とは判断しません。以下の2つの基準のうち、より大きい方(MAX)をあなたのリスクとして採用します。
リスク量 = MAX( SLに基づくリスク , ATRに基づく統計的リスク )
A. ストップロスに基づくリスク(SL Risk) #
実際にストップロスにかかった場合の損失額です。Pip値(Contract Size)を含めて計算します。
計算式:
リスク額 = (エントリー価格 – SL価格) × (Pip値) × (ロット数)
B. ATRに基づく統計的リスク(ATR Risk) #
市場のボラティリティに基づく潜在的なリスクです。SLを設定していない場合や、幅が広すぎる場合に適用されます。
計算式:
ATRリスク額 = ATR(14) × 1.96 × (Pip値) × (ロット数)
- ATR(14): 過去14期間の平均変動幅(Average True Range)。
- 1.96: 統計的な信頼区間(95%カバー)の係数。
- Pip値 (Value Per Pip): その銘柄の1Pipあたりの金銭的価値。
重要: もしあなたがSLを設定しなくても、このATRリスクが適用されます。相場変動が激しい時はATRが広がるため、持てるロット数は自然と小さくなります。これにより、急変時の破綻を防ぎます。
【補足】計算式の詳細仕様について(Q&A) #
透明性を担保するため、計算式内で使用されるパラメータの定義を明確にします。
- Pip値(Value Per Pip)について
– XAUUSD(ゴールド): 当社の仕様では 1ロット=100oz(標準ロット)となります。 よって 1 pip(0.01ドル変動)= 1 USD として計算されます。
– BTCUSD(ビットコイン): 当社仕様では 1 pip(0.01ドル変動)= 0.01 USD として計算されます。 - ATR(Average True Range)について
– 使用する時間足: 日足(Daily) のATR(14)を基準として採用しています。
3. 相関バケットリスト(Correlation Buckets) #
「EUR/USDをロング」し、「GBP/USDもロング」することは、実質的にリスクを2倍にしているのと同じです。
Funded7では、相関性の高い通貨ペアを以下の「バケット(グループ)」に分類し、グループごとの合計リスクを監視しています。
相殺(ネッティング): 同一バケット内であっても、逆方向のポジション(ヘッジ)はリスクが相殺されます。
- 計算式: | 買いポジションのリスク合計 – 売りポジションのリスク合計 |
【Forex: 通貨ペア】 #
- Bucket 1: USD Longs (EUR/USD, GBP/USD, NZD/USD, AUD/USD) ※これらをショート=USDロング扱い
- Bucket 2: USD Shorts (USD/JPY, USD/CHF, USD/CAD)
- Bucket 3: EUR Crosses (EUR/GBP, EUR/CHF, EUR/CAD, EUR/AUD, EUR/NZD)
- Bucket 4: JPY Crosses (GBP/JPY, EUR/JPY, AUD/JPY, CAD/JPY, CHF/JPY, NZD/JPY)
- Bucket 5以降: GBP Crosses, Commodity Crosses, Exotics等
【Commodities & Indices: 商品・指数】 #
- Bucket 10: Precious Metals (XAU/USD, XAG/USD)
- Bucket 11: Energy (USOIL, UKOIL)
- Bucket 13: US Indices (US500, US30, US100)
- Bucket 17: Major Crypto (BTC/USD, ETH/USD)
4. Rule 3: 執行基準(スキャルピングポリシー) #
私たちはスキャルピングを禁止していませんが、HFT(高頻度取引)やティック・スキャルピング等の行為と区別するため、以下の制限を設けています。
割合制限 #
極端に短い時間での決済は、以下の割合(%)以内に抑えてください。
- 15秒未満の取引: 全取引回数の 2%未満 であること。
- 30秒未満の取引: 全取引回数の 3%未満 であること。
5. 違反時の処理(Consequence) #
Rule 2(リスク)および Rule 3(執行)は、ファームの存続に関わる重大なルールです。
違反した場合、以下の処理が行われます。
- Nullify(利益の無効化): 違反したトレードで得た利益は削除(無効化)されます。
- Strike 1(ストライク): アカウントに「1ストライク」が記録されます。
- Status Change(ステータス変更): 口座は原則として「制限付きティア(シルバープロ等)」へ変更され、より安全な環境で取引を再開していただきます。
※違反の深刻度に基づき、運営チームの判断でブロンズプロ口座が適用される場合もあります。
合計3回のストライクで、口座は解約(失格)となります。